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天才たちは異世界での極振り生活を夢見る※改訂版更新中(あらすじにリンクあります)  作者: 月那
第二部 第二章 クエストで七大強豪国巡り①・エイフィーネ~初クエストのハードル高い~
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第四十八話 やっぱし癖が強いのよ

部屋に入ると、質素ながら綺麗な装飾が施された木の壁が目に飛び込んでくる。天井からは淡い光を放つシャンデリアがぶら下がっている。


その中で目を奪われるのは真っ白なソファーと、そこに座っている四人のエルフ。アマリリスさんは対になっているもう片方のソファーに私たちを座らせ、彼女は空いているネイルスさんの隣に腰を下ろした。


私たちは警戒の意味も込めて氷人を真ん中に座らせる。ギルドの登録をする際、一応氷人をギルドマスターにしておいた。反射神経はAGI極振りの私でさえまだ追い付けないくらいすごい。


そのならびを見てネイルスさんはクスクス笑っている。ただ、そんなに嫌な笑い方ではなかった。

女性が動物園で兎と戯れてる時みたいな笑い方。

ついでにその兎が宙に浮いてるけどそれが何か?みたいな感じのニュアンスで。


何言ってるんだお前とか聞かないで。私も分かんない。


「わざわざ足を運んでいただいて感謝しますわ」


ネイルスさんが口を開く。

私達はアイスティーをいただいているのだが、ネイルスさんだけはなぜかアイスコーヒーだ。

単純に嫌いなのか、それとも何かほかに理由があるのか。


因みに、朱夏は甘党で苦いものは苦手なので紅茶も苦手らしい。苦いのか?と思ったが、カレーも甘口のおこちゃまには苦いのかもしれない。こんなこと言ったらソッコーで殺されるけど。

他の私含め四名は紅茶は大丈夫。コーヒーはちょっと微妙。氷人もまあまあ甘党だからカフェオレじゃないときついかもね。


「ネイティアのギルドマスター、ネイルス=リスフィアですわ。以後お見知りおきを」


存じております。

心の中ではそう思っても、口に出すのはやめた。話に横やりを入れようとは思わない。


「ふふ、もう少し癖の強い子たちかと思ったら初々しくてかわいい子たちが来たものね~。カイトさんの嫉妬の沸点低いんじゃないかしら~」


世界一位をボロクソに言ってる女性がここにいまーす。

でもあの勇者様なら図星すぎて何も言えなさそう。芯の所は優しいからな、あの人。多分。


にしてもかわいいね、か。確かに14歳って20代からしたらまだまだ子供か。

ただ、ネイルスさんに物申したい。このメンバーこんな普通の見た目して中身癖強すぎて一周回って普通ですから。自分でも何言ってんのかわかんないくらいには緊張してるんだなとなんとなく思う。


ネイルスさんはアイスコーヒーを飲み干し、アマリリスさんに声をかける。


「アイスティーをお願いするわ」


「…アイスコーヒーで我慢してください。お客様の前で醜態をさらすわけにはいきませんので」


醜態?

ネイルスさんはぶーと子供みたいにふてくされている。これも十分醜態だと思うんだが。

何かを察したのか、アマリリスさんがああ、と説明を始める。


「この人紅茶飲みながら寝るので」


‥‥。

普通逆じゃない?カフェイン入ってるのになんで寝れるの?フシギダナー。

紅茶飲みながら寝るってことはカップ持ったまま寝るってこと。

つまり最悪の場合、紅茶がカップにこぼれるってことでは?

何それ醜態じゃん。


私達が色々と察したのを察したアマリリスさんはすごくにっこりと笑っている。

隣のネイルスさんは目が泳ぎまくっている。多分恥ずかしいんだろうな。

他のメンバーさんたちもほぼほぼ同じような反応を見せている。


「因みにこの人サツマイモケーキが好きでそれを一週間程度禁止されるとすごくしょげて可愛」


「アーマーリーリースー?」


「ああ、すみません」


鬼のような形相のネイルスさんの圧をものともせずさらっと受け流したアマリリスさん。

猛者だ。

私だったら即座にスライディング土下座かまして謝る。

朱夏がぶちぎれてもそれするっての。


なんかもっとかたっ苦しい人たちを想像してた私が間違いだった。

癖が強いわ、この人たち。

そんな中なら私達なんて一般人レベルの個性の強さに見えてもおかしくはないわな。

‥‥もしかして、トップ5って全員こんな感じ?

今後関わるときに胃に穴空かないか心配だ。


ネイルスさんが一つ咳払いをして口を開く。


「それで、要件なのですが…」


ようやく本題か…。

まあどうせステータスとか実績とか聞いて終わるだろうなーと思った。

紅茶でも飲みながら聞こう。

そう思い、カップを口元に持って行ってすする。


直後、爆弾投下。


「私たちとお手合わせ願いたいのですが」


んんっ!?

あ、危ない危ない。紅茶を吹くところだった。

吹いたら失礼なことになりかねないからな。目の前の人にぶっかかったりとか。

他四人も同様の反応を見せている。普段ポーカーフェイス貫いてる氷人でさえ目が泳いでいる。


いやね、だってね。

世界4位と無名のギルドがやりあうって前代未聞だと思うんです。

え?そうでもない?

君ら感覚麻痺してるよ精神科行ってこい。


ハァー…。

現実逃避もここまで。

実力は知っておきたいし、世界4位の実力も見ておきたい。

…世界一ギルド決定戦で見えてるけどさ、一応。


全員が決意を固め、氷人が代表して答えを出す。


「喜んで」

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