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天才たちは異世界での極振り生活を夢見る※改訂版更新中(あらすじにリンクあります)  作者: 月那
第一部 第一章 始まり~夢の異世界ライフ開幕~
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第二話 ステータスパネル発見


一時間後


「おはよう…」


氷人が起きた。隣では秋白が伸びをしている。まだ眠たげだが、流石にこんなに明るかったら起きてしまうだろう。時計を見ると12:00:00。そして上を見上げると太陽は丁度真昼時、真上にいる、日本と時差はないだろう。


「おはよう!あとここ何処!」


「それを今から相談大会だよ」


そう言い、草の上に座る。一応スマホはあるが、圏外になっている。そりゃあそうだろうなと思いながら、メモ帳を開く。すでに歩き回って得た情報をもとに、朱夏に地図を描いてもらった。流石美術の天才と言ったところか、ものすごくわかりやすく描かれている。


「えーさてさて…この現象に覚えがある人」


「「「「はーい」」」」


…あれ?


「金央は知ってたの?」


「朱夏に教えてもらったことあるからね!」


「ああなるほど朱夏ね」


そういえば二人は週末に遊んでいることが多いんだっけ。ならば納得。

気を取り直して質問を続ける。


「無論ここがどこかは?」


「「「「わからない」」」」


「では今の最優先課題は?」


「「「「食料と寝床と安全確保」」」」


相変わらず肝が据わっているメンバーでよかったこと…。


「よろしい、役割分担しよう…。氷人、メモ帳とペン持ってるよね?」


「うん」


コクッとうなずいた彼はそれらを投げて渡す。見事にキャッチすると、くじを作り始める。作っていると、不意に朱夏がいう。


「ないとは思うけど、理想としてはこの世界がゲームみたいな異世界で目の前にステータス表示するパネルとか出てきてくれたらうれしいなぁーと」


「ああ、それは全員思ってることだけどほとんどありえな


ピロンッ


不意に人工音が鳴ったかと思えば、全員の目の前に白を基調としたデザインのパネルが現れた。願いを口に出した朱夏が一番心臓が止まっていそうな顔をしている。


「…ほとんどあり得ないの真裏に行ったね」


全員が固まっているが、その顔はどこか嬉しそうだ。


「つまりは、此処は異世界…」


「「「「「長年見続けていた夢!」」」」」


全員で歓喜し、叫んだが、それはそれで一瞬で終わった。最優先事項をほっぽいて夜にでもなったら夢の

生活をしないままモンスターだの魔獣だのに喰われて即お陀仏である。


とりあえず出てきたパネルをいじると、ステータス欄が表示される。


[Lv.1]

[HP:20]

[MP:20]

[ATK:0]

[MAT:0]

[VIT:0]

[DEF:0]

[INT:0]

[RES:0]

[DEX:0]

[AGI:0]

[LUK:0]

[STP:5]


こんな感じで全員同じだ。STPはたぶんだがステータスポイントの略、タップすると説明が出てきた。


[STP:ステータスポイント]

[好きなステータスに+20できる。LvUP時に10ずつ増える]

[HPとMPはLvUP時に10ずつ増える]


「ほお、HPとMPに振らなくていいのは大きなアドバンテージ」


朱夏が感嘆の声を漏らす。大概のMMORPGではHPとMPも振るステータスの範囲なのでこれはありがたい。これが無かったらこちらとしては決断に時間がかかったことだろう。


「さて、HPとMPが勝手に上がってくれるというご都合主義に感謝してさっさとやりましょう…“極振り”を」


せっかくの異世界ライフ、平凡に進むのはつまらない。一人ならまだしも五人で、しかも違うステータス極振りならば生きていけるはずだ。全員のステータス入力が終わると、全員で見せ合う。


HPはHit Point、つまり体力。0になると死ぬが、スタミナとか疲れやすさとはまた別らしい。


MPはMagic Point、魔法を使うために使う力。魔力とはまた違うらしい。その辺はこれから調査しなくてはならない。


ATKはAttack、つまり攻撃力。武器によっても上昇する。氷人はこれに極振り。武器を持たせたら軍隊入れる並の身体能力を持っている彼にはピッタリである。


MAT、ATKの魔法ver。朱夏はこれに極振りしている。彼女は魔法使いが好きなタイプだから当然といえば当然だろう。


VITはVitality、生命力。高ければ高いほど倒れにくい。


DEFはDefense、防御力。防具によっても上昇する。が、今回誰も極振りしていないので防御面は考えなければならない。


INTはIntelligence、知力。あんまりいらないしほしくもない。


RESはResist、抵抗力。DEFの魔法verで回復魔法に影響したりする。まあ朱夏ならMATというごり押しで回復魔法もすごいことになりそうだが。


DEXはDexterity、器用さ。職人が極めるもので、他にも飛び道具の命中率上がるなどの効果がある。モノづくり大好き人間の金央はもちろんこれに極振りだ。


AGIはAgility、素早さ。私が極振りしているが、元から速い氷人(50m走5秒)はAGI150くらいだ。結構早い…。


LUKはLuck、運。宝くじがよゆーで当たるのは400くらいかららしい。秋白がこれに極振りしている。

因みに、普通あるはずのSTR(Strength)、力。がない。まあ、ATKに吸い込まれたのかもしれないが、それはそれでなんとなくさみしい。その他もろもろ焼失してしまってるものがあるが、願ったところで出て来る代物ではないので放っておこう。


次に装備欄に目を通す。無論何も装備していないが初期装備が選べるようなので選んでおこう。数十種類ある装備に目を通しながら、ふと思った。


「この世界生まれた時特に何もパネルいじらないってことは自分で選び始める8歳くらいまでは無装備ってこと?」


「‥‥かもねぇ」


もう選び終えたらしい朱夏は苦笑いして言う。見たことある装備から始めてみる装備までたくさんある。水晶があったのは割と吃驚して30秒固まった。如何攻撃するんだろう。というか水晶っていう武器あった?あったら私たちの知識不足だな…。


とりあえず決め終わり、インベントリを覗くと初期装備が支給されている。選んだのは双短刀。AGI極振りだとあまり重い武器はスピードと空気抵抗の邪魔になる。ついでにATK(恐らくSTRも兼ねている)がないため、いつもの筋肉量と同じくらいしか持てないということになる。まあなら…軽くてスピードが活かせるもの…となり、結果的に双短刀となった。


朱夏は杖、秋白は弓、氷人は剣と短剣、金央は大盾と短剣。因みに金央は基本的には戦場にこそ出れど非戦闘員枠だ。大盾はほかのメンバーを護るというよりかは自分の身を護るためである。


「んじゃ、始めますか…くじは整地、魚釣り、寝床確保、木の実探し、バリケードづくりの5つでーす。しいて言うなら木の実探しかな、あたりは」


思いっきり伸びをして森の空気を吸う。都会の少し曇った空気とは大違いだ。他4人もずっと座り込んでいたからか、伸びをしながらうなり声を出す。


全員で一斉にくじを引いた。


…引いたのだが、全員が引いた瞬間に理解した。

完全に公平ではないことに。

ステータスを振った後、つまり身体能力やら勘やらそういう物がある程度強化された状態。

LUK、といえばわかると思うが、現在ただ一人LUK100の人物がいる。

そう。


「あ…木の実探し…」


少し申し訳なさそうに言った秋白。

大きくため息をつきながら私は言う。


「ステータス振る前にやるべきだった…!」


「「「それな…」」」


本気で私たちはステータスを振ったことを後悔した。ただし、ステータスを振ることに関して後悔したの

はこれが最初で最後。その後は後悔なく異世界ライフをエンジョイするのだ。

二話を二つに分けました。でも文字数が圧倒的に多い…

追記)少し不可解なところがあったので修正

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