第十一話 スポーツ(半分殺し合い)観戦行くぞー
第一部第二章開幕。
一週間後
「おっしゃ完成だぜ!」
「テンション上がると男言葉になるよね朱夏」
呆れ半分に言うが、かくいう私もうれしいものである。
だって憧れのツリーハウスよ!?テンション上がらなかったら病院行ったほうがいいんじゃないかな。
…まあノリで言ったけど人によって興味を持つものは違うからとやかくも言えないけど。
「さて…このまま直行するよ」
「?どこへ?」
何処か行く予定があったか?と私と男子二人は首をかしげる。
それに旧友コンビはおいっ!と声を荒げ、びしっと私たちを指さして同時に言い放った。
「「今日は年に一度のギルド対抗戦の日だろうがぁーーーー!!!」」
「あ、ほんとだ」
目玉焼きが作れそうなほどあっつい二人と氷のような対応の私含め三人。
ただ、別に楽しみじゃないわけじゃない。
プロの試合を見れるということはこの世界の戦い方ひとつ、武器の振り方ひとつ、スキルの使い方ひとつ。それらを間近で見られるとなれば…。
まあテンションは上がるわな。
拠点を出て、フォース国の方へと歩みを進める。
フォース国は前も言ったとおりギルド大国。No.1~4は出身こそ違えど全員フォース国に本拠地を構えている。それ以外にも大多数のギルドがここフォース国に集っている。と、いうよりこの七大強豪国に世界の二割のギルドが集まっている。初期スポーン地点がまさかの最後の町的な強さを誇っててびっくりした。
国は手前が城下町、その奥に闘技場とギルド集会場がある。そのまた奥に王城があるのだが、あまり関わることはなさそうだ。ギルド集会場は闘技場の王城を挟んだ向かい側にある。簡単に言えば王城の横に闘技場とギルド集会場が鎮座しているのである。
先にギルド集会場によっておかなくてはならない。なぜって、あくまでいい席を確保するためだ。
ギルド登録をしておくと一等席に座れるのだ。魔法で世界全体に配信されるため、王族が来ることもなければ、七大強豪国の他の国から観戦者が来ることもない。ある意味生で、なおかついい席で観戦できるのはこの国に拠点を置くギルドと生活している市民の特権みたいなものだ。
…と、するとここに本拠地置くのってそういう理由…?
いやいや、そんな裏心丸見えではないと信じたい。
ギルド集会場でギルド登録をする。ギルド名は既に決めていた。
前々から妙な偶然だと五人で言っていた、名前から発想を得た。
恋李蒼桜、波風朱夏、紅虎秋白、柊氷人、中龍金央。
全員が季節と四神に関連した名前だ。
人間だからって劣等感を感じることはない。神まで行けずとも式神レベルくらいまでは人間到達したっていいんじゃないか。この「四季」と「式神」をかけて、
「四季神」
これが、私たちのギルド名だ。
さて、何やら感動的(笑)な展開も終了したところで闘技場に向かう。
大本命はこれだ。
「因みにこの大会実際に公開して決めるのはNo.1~No.10なんだよね」
「あ、そおなの」
流石ノリノリ第一号の朱夏。下調べがすごい(語彙力)。
闘技場内は某首都のドームより若干小さいくらい。0.9個分くらいかな?
それの一番前の席がギルドの特等席だ。席取りをしてから後方にある屋台の物色を始める。
「流石にタケノコはないかー‥‥」
私が少し残念そうに言うと朱夏がアハハ…と苦笑いする。
「本当にタケノコ好きね…」
「悪いか」
しょうがないので牛丼に手を伸ばす。朱夏はスイカとかき氷をご購入だ。
朱夏はとにかくかき氷が好きで、年がら年中食べている。だというのに風邪は年に一回しかひかない。インフルエンザは6年に一回しかかからないと健康優良児である。
「全員買った?」
私はお盆を持って席に戻りながら声をかける。
全員からうんとかはーいとかいろいろな声があるが全員が肯定していた。
「さーて、半分殺し合いのスポーツ対戦が開幕するよ」
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