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天才たちは異世界での極振り生活を夢見る※改訂版更新中(あらすじにリンクあります)  作者: 月那
第二部 第八章 上空の敵意~因縁の対決ってこういうことですか~
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第百三十六話 ダンジョン攻略①

地球最大気温レベルの熱風が吹き荒れる聖堂らしきものの中。

おそらく火耐性が高レベルか、太陽耐性があるキリアさんと夏無効を持つ朱夏を先頭として、ダンジョン内を進んでいく。

聖堂っぽいだけで、これはどう見てもダンジョンだと思う。

索敵能力に優れてるのか、キリアさんが罠を潰しまくっているし。

今まで進んだ距離200m。

潰した罠は500個以上。

なんだこの鬼畜ゲー。


しかも、残留している天使共、結構強い。

経験値が久々に大量に溜まっている感じがする。


どれくらい強い、もとい厄介かというとだな・・・。

まずレーザーだしてくるから避ける。

次に全部の羽から攻撃魔法がわんさか。

これは勿論盾役の金央と結界系のスキルが使える朱夏が防ぐ。

マシンガンの如く打ち出された攻撃も、朱夏の結界にヒビ一つ入れられないってすごいね。MAT様々。

ちなみに、INTとMATの違いは、MATが単純に効果を向上させるのに対して、INTはそこから柔軟に変質させることができるようになったり、より多くの技を覚えられるようになったりと言ったところ。

火力か技術か、みたいな感じかな。


で、そのあとは飛行に物言わせて突進してくる。

その時光属性の弾幕をばら撒く。

まあ、接近してきた時点で氷人かカイトさんかクロンさんに一瞬で消し炭にされるんだけど。

接近してこなくても朱夏かイースさんかキリアさんにぶちのめされるんだけど。

まあ、危なげない。


カイトさんは結構ふてくされちゃってるんだけど、イースさん曰く、久々の子ども扱いが恥ずかしいとのこと。

あー、「先頭行っちゃだめ」宣言=実力を認められてない=子ども扱いね。

18歳にもなって子供扱いは恥ずかしいかな。

多分キリアさんは20超えてるんだろうけど、それでも数歳差の歳上から子供扱いはなかなかね。


今のところクロンさんもキリアさんも素手で全部対処してるんだけど、クロンさんが拳一発で天使を粉砕してるのがなかなかに怖い。

カイトさんも蹴り一発で粉砕してるし、氷人なんて死属性と合わせたらもう即死攻撃。

前衛が強すぎて怖いです。


そんな感じで私は手持ち無沙汰なのでこの熱風の元を辿っている。

空属性は使い慣れたらスキル使わなくても空間探知くらいはできるからね。

そうじゃなくても秋白含め後衛に接近してくる天使どもを潰さなくちゃいけないからお仕事はある。


こう言っちゃなんだが、私は大体の攻撃がどこにくるかはわかる。

持ち前の計算能力で計算してるのだ。攻撃の軌道も含め。

そうじゃなくても感覚的なものでわかったりするんだけど、体が追えない攻撃は計算した方が致命傷は避けられる。

ユニークスキルでいくらか処理能力上がっているとはいえ、カイトさんあたり普通に突破してきそうだから、というのはある。


当の本人は作業ゲーでもしているかのように淡々と天使どもを粉微塵にしている。

怖い。


実際、強くなっていくと雑魚との戦闘なんてタダの作業。

MP回復はキリアさんとクロンさんが交互にやってくれるので移動砲台と化した全員がテキトーに相手してテキトーにレベルアップしてる。

おかげでレベルが26になった。

最後のレベルアップが砂漠だからなぁ。だいぶ開いちゃった。


「こいつら脆くない?」


いよいよ飽きたらしいカイトさんが口に出す。

脆い脆いと言っても、鋼鉄レベルの堅さはあるのだが、それを軽々粉砕していたらそんな感想にもなるのだろう。


「これから戦う相手に同じこと言われるぞお前」


「えー」


キリアさんが嘘かホントか分からない返答をすると、カイトさんはマジかといったふうに顔をしかめる。

どうやらキリアさんのことは信頼しているらしく、結構素直に悩み始めた。

というか、そんなこと相手に言われるんだ。

氷人並みに攻撃力にガン振りしてなかったらできないと思うのだが。

え、まさか極振りってそこら辺によくいるものなの?

ひぇ。


そしてどうやらキリアさんが熱風を発生させているトラップを壊したらしく、熱風は鳴りを潜める。

急に止まったものだから、前のめりに倒れそうになったが、そこは何とか踏ん張る。

めちゃくちゃボーナスステージだったような気がするが、気にせず奥へと進んでいく。

外観から見た時に後大体1㎞くらい歩けば最深部に行けるような感じだった。

ただ、キリアさんの「普通の物理法則が通用しない」というのが気になる。

仮に、この空間だけでまだ1mくらいしか進んでなかったら?

それはもう大惨事だ。

ついでに、重力が働く方向がずれたり、重力の大きさが変わったりしたら。

当然計算式変えないといけなくなるわけであり、当たる確率が増える。


そこら辺は朱夏が適任なんだろうけれど、朱夏と言えど、漫画の主人公みたいなチートチックな頭してるわけじゃない。

一番重要なのは、私達が"中学生としては"天才だと言われていたこと。

高校の範囲をかじっていても、実際にしっかり勉強したわけでもない。

穴が開きまくっている状態。

計算が1秒でできるわけでもないし、天才だからって、必ず勝つというわけじゃない。


だから、今回の敵は相性がちょっと悪い。

ま、頑張るだけ頑張ろう。

無理したっていいことないから。

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