【コント】取調室
場所:取調室
ボケ:男性泥棒
突っ込み:男性刑事
泥棒「ここは……たしか俺はトラックに跳ねられて死んだはず」
刑事「ちゃう、下着を盗んだんや」
泥棒「そんな、まさか刑事さんが泥棒するなんて……!」
刑事「お前や! はぁ。正直に言うてみ、カツ丼用意したるで」
泥棒「盗みました」
刑事「自供早いな!」
泥棒「どうしても下着が欲しくて、ほんの下心……いや出来心で」
刑事「隣の家に侵入して」
泥棒「いえ、魔法で壁を壊して」
刑事「魔法て何やねん」
泥棒「カツ丼はまだですか?」
刑事「まだや! それで魔法で壁を壊した後は?」
泥棒「ぷぷ、刑事さん! まほっ……魔法ってなんッスか」
刑事「お前が言うたんや!」
泥棒「ベラドンナ……いやベランダを伝って行ったんですよ」
刑事「ちょこちょこ言い間違えるな。ほんで?」
泥棒「そしたら、盗って欲しそうにしてたんッスよ」
刑事「下着がか?」
泥棒「おばちゃんの心が」
刑事「ルパンか」
泥棒「それで窓ガラス越しにパントマイムをしたんスよ。違う俺じゃないって」
刑事「どう考えてもお前や!」
泥棒「別に欲しくも無かったんッスけどね、ぷぷ!」
刑事「じゃあ盗むなや、逮捕や!」
泥棒「お、怒らないで下さい! 警察を呼びますよ!?」
刑事「俺が警察や!」
泥棒「でもおばちゃんも『ええでええで』って言ってたんですけどね」
刑事「心も盗んだからか」
泥棒「け、刑事さん上手いッスね、ぷぷ!!」
刑事「馬鹿にしとるやろ! んで、盗んだ物はどこや?」
泥棒「魔法で消しました」
刑事「魔法言うてるやん」
泥棒「盗ったのはこれですよ。ぬぎぬぎ……」
刑事「履くなや! ……そうそう、これや。ベラドンナ柄の靴下や」
泥棒「サービスで俺の靴下もあげますよ」
刑事「いらんわ! サービスって何やねん!」
泥棒「ぷぷぷ、しかしこんなの盗む物好きもいるんッスね!」
刑事「お前や」
泥棒「刑事さんお願いしますよ。これはおばちゃんに快く頂いただけなんッスよ」
刑事「そのおばちゃんから被害届出てるんや」
泥棒「あ、カツ丼まだですか?」
刑事「まだや! どんだけ食べたいねん!」
泥棒「一度おばちゃんと話をさせてくださいよ」
刑事「あかん、それはNGや」
泥棒「仕方ない、じゃあ文通でもいいです」
刑事「恋人か! そこは電話やろ」
泥棒「じゃあバイト先の店長に今日は出勤できないって電話してもいいですか?」
刑事「しゃーないな、それぐらいならええで」
泥棒「プルルル……あ、店長? 俺いま店長の靴下を盗んだって事で捕まってるッス」
刑事「店長おばちゃんやんけ!」
泥棒「はい、はい……いやぁ店長の靴下って超臭いっすわぷぷぷ!」
刑事「最悪やな」
泥棒「じゃあまた電話しますね……あぁ。俺も愛してるよハニー!」
刑事「恋人か!!」
泥棒「ふぅ、ハニーが被害届を間違えて出したそうです」
刑事「嘘やろ、来た時は必死の形相やったで」
泥棒「穴が空いていて臭かったからだって」
刑事「何でそんなもん干しとくねん!」
泥棒「め、名誉棄損です! 警察を呼びますよ!!」
刑事「俺や!!」
泥棒「それで、俺はどうなるんですか」
刑事「今の電話も本当かどうか分からへん。一度身柄を拘束してハニーに被害届の取り下げを確認する」
泥棒「刑事さん、今時ハニーって呼び名は……ぷぷ!」
刑事「それは俺の台詞や!」
泥棒「おばちゃんの実家がハノイー⤴なんですよ」
刑事「恋人を地名で呼ぶなや! あとイー⤴て何やねん」
泥棒「イー⤴で白目をむいて笑うんですよ、イー⤴」
刑事「気持ち悪いわ!」
泥棒「そう、あれはベトナム旅行に行った時でした……」
刑事「急に回想が始まったな」
泥棒「滞在先のハノイー⤴に居た時に、カツ丼を売っていたおばちゃんに下着を積んだトラックで跳ねられて」
刑事「逮捕や! もうええわ!」
二人「どうもありがとうございました」