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異世界の救世主  作者: ピチュを
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6話 ピチュをVS息子!魔王の準備運動

『ははは!どうした!そんなものか!』


ピチュをは魔王の息子に押されていた。息子が使った能力により動きが遅くなっている。いや、相手が早くなっている。


「クソッ!毒の弾(ポイズンショット)毒の弾(ポイズンショット)!」


ピチュをの攻撃は相手の速さについていけず、かわされてばかりだ。一方的に攻撃を受けている。


『遅い!音の衝撃波(サウンドソニック)!』

大地の壁(グランドウォール)!」

『そんなもの、無意味!』


魔王の息子が繰り出した衝撃波の威力はすさまじく、ピチュをが作り出した壁を貫通し、ピチュをは攻撃を受けてしまった。


「グハッ!」


また体の何かが壊れた気がした。が、ここで下がるわけに行かないとピチュをはとある能力の詠唱を始めた。


『時を司る神よ…』

『詠唱?させるか!グラビティ!』


ピチュをは相手の能力で重くなった重力に耐えながら詠唱を続けた。


『…時を狂わせ、全てを物にせん!スロウワールド!』


俺の能力が効いたのか、相手の動きが遅くなった。


『クッ!お前、何をした!』

「お前の空間を狂わせ、動きを遅くした」

『そんなこと無駄だ!ソニック…』

毒の弾(ポイズンショット)!」


ピチュをはさせないとばかりに攻撃を仕掛け見事に命中した。


『クソッ毒か!体が思うように動かん!』

「さあ、ここからが本番だぜ!」

「ピチュ!」


扉が開きひめり達が入ってきた。


「ピチュを!ぼろぼろじゃん!大丈夫?」

「一応…グハッ」


安心したのかピチュをは戦いの痛みが今になって来て、血を吐いてしまった。


「大丈夫じゃなさそう。私達でやるよ!」

『小癪なー!皆殺しにしてくれる!』

火球(フレイムショット)!」

風の斬撃(ウィンドカッター)!」

完全回復(パーフェクトヒール)


ひめりとウィッチで攻撃、黒蝶はピチュをの回復した。


『腐れ!滅びの唄(プリズンソング)!』

滅びの唄(プリズンソング)?!皆!耳を塞げ!」


ギリギリでピチュを達は聴かずにすんだ。


『くそ!』

「一気に畳み掛けるぞ!」

『炎に抱かれ、水に溺れ、雷を浴び、地に帰らん。我らの力で貴様を封印す!封印の鎖(チェインシールズ)!』

『な、なんだこれは!クソ!外れねえ!』


4人の合技により光を放った鎖が相手を縛り、地に引きずりこんだ。


「これで終わりだ、魔王の息子、マルト」

『くそォー!覚えておk…』


言い終わる前に引きずり込まれた。


「やっと、終わった…」

『まだ、終わりではないぞ』


誰かの声が聞こえた


「な、なんだ?」

「あ!扉が開いたよ!」


ゴゴゴゴと音をたてて扉が開いた。その奥は暗くて見えない。一体なにが待っているのか。


「とりあえず行ってみよう」

「え?ここ行くの?暗いよ?」

「行かなきゃならねんだよ」


そう言ってみんなは歩きだした。






「マジで暗いじゃん」

「ひめりまだ怖がってるの?」

「だって暗いし、てかウィッチはいちいちうるさい!」

『待ちくたびれたぞ!』


低く凛々しい声で呼ばれた。前を見ていると明かりが灯り、そこには魔王の姿があった。


『お主らがバルンの連れてきた救世主とやらか…みる限り貧弱だな』

「ふっ、貧弱か…言ってられるのも今のうちだ!」

「魔王大きくない?」


ウィッチ空気を読まず言うのでびっくりしたが、確かに大きい。ひめりの10倍はある。


『ここに来たからには楽しませてくれよ、行くぞぉ!』


魔王はいきなり詠唱もなしに衝撃波を壁に向かって飛ばした。そのとたん周りの風景変わった。


「場所が、変わった?」

「いえ、魔王の作り出した幻覚です!その中では魔王の思い通りになります!気をつけて!」

『では始めに…』


壁から無数の槍が生えてきた。


「何あれ?まさか!」

『動きを封じよう!槍の雨(スピアレイン)!』


無数の槍がいっせいに出てきた。運動神経が良かったのか、黒蝶とウィッチはかすり傷ですんだ。


「グアッ!」

「キャァ!」


ピチュをとひめりはある程度はかわせたが最後に片足を貫かれた。


「く、くそぉ…」

『その程度か?その程度で終わりなのか?もっと見せてくれよ!救世主なんだろ?私を倒して見せろよ!』


また無数の槍が生えてきた。


「また来るっていうの?!ピチュをとひめり動けないよ!?」


仕方ないかと、ウィッチが詠唱を始めた。


『大地の力で壁を築き、雷の力で強化し、我らを守りたまえ!大地の壁!』


地面から壁が競り上がってピチュを達を包んだ。


「いつまで持つかわからないけどこれでましになると思う」

『無駄だ!高速の槍(スピードスピア)!』


ものすごい速さで槍が来ているが壁によって助かっている。全て防いだら時には壁が崩壊寸前だった。


『なかなか硬い盾を持っているようだな。ならばこれで最後だ!』


また槍がくるのかと思っていたが、今度は砲台の先端があちこちから出てきた。


「まさか、撃つつもりか?」

『砕け散れ!』


全ての砲台から弾が出てきた。崩れかけの壁は1発目で崩壊し、他の砲弾が次々と4人に襲い掛かる。ウィッチと黒蝶はかわすのがやっとで時々当たっていたが大きなダメージはない。ピチュをとひめりは、片足を封じられていて動けず、かわせたのは数個。ほぼ全弾命中し瀕死だった。

弾の雨が止み、幻覚が消え、元の場所に戻った。


「ピチュをさん!ひめりさん!」


バルンは叫んだ。ぼろぼろのピチュをとひめりを見て泣きながら叫んだ。


「ピチュを!ひめり!」

「ピチュ!」

「ここまで来てもウィッチはうちを呼ばないか…」


ひめりは苦しながらも突っ込んだ。


『これを耐えたのははじめてだ。ここからは、我がじきじき戦いに行こうぞ!』


俺とひめりがこんな状況では勝ち目がない、


『行くぞ!』

「ウィッチ!時間稼げる?」

「どれくらい?」

「20分!お願い!」

「了解、死ぬかもね」

『何をしようと変わらん!とっととこい!』

鎖の杖(チェーンロッド)!』


ウィッチは武器を作った。鎖でできた杖、威力耐久共にすごいのだが行動が遅くなる。


完全回復(パーフェクトヒール)!』


黒蝶は回復能力を使い俺とひめりを回復している。


『遅い!遅いぞ!悪魔の手(デモンズハンド)!』


魔王の手が黒く染まり無数に増え、ウィッチに飛んでいった。防御できるわけもなくウィッチはまともに食らってしまった。


「クッ…」

『もう終わりか?』

「ま、まだぁ…あ、あれ?」


ウィッチは立ち上がろうとするが、力が抜けていった。見ていた俺たちは、一体なにがあったのかわからなかった。


悪魔の手(デモンズハンド)、受けた者は術者に体力を奪われる。我のは魔力強化をしたのでな、お主の魔力も吸わせてもらったぞ』

「体が…動かない」

「ウィッチ!危ない!」


言うのが遅かった、ウィッチは魔王に捕まった。


『こいつは預かるぞ。あいにくだがここは城ではなく仮に作った偽物だ。本当の城はここから南東に2kmだ、頑張って来るがいい。我が1人で待っていよう。』

「待って!ウィッチー!」


手を伸ばしたが間に合わなかった。


「ウィッチを早く助けに!」

「だめだよピチュを!まだ傷が癒えてない」

「そんなんどうでもいい!南東に2kmだったな、行くぞ」


俺は怒りで我を忘れていた。魔王はまだ本気を出していない。本気を出す前に仕留めなければ負けると、皆が思った。俺は傷が癒え切らない状態で歩き出した。

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