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異世界の救世主  作者: ピチュを
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5話 新たな仲間と共に魔王城へ

「案外暗いな」

「暗いってもんじゃないでしょ!」

「ひめり怖がりすぎ(笑)」

「ここ出たら締め上げてやる!」


ピチュを達は禍禍しい森の中にいた。ひめりは体を震わせながら歩いている。


「なあバルン、こっちで本当にいいのか?」

「確認してきます」


慣れたように小さくなって上空へ、数秒後に戻ってきて大きくなる。


「はい、この先に臭いが行ってます」


「そっか、ならいいけど」


もうかれこれ1時間は森を歩いてる。ひめりはバルンから離れることがほとんどなく、そんなひめりを見てウィッチはずっと笑っている。


「一端休むか」


と言った瞬間、何者かに見られている気がした。


「皆、俺のどっかにつかまれ」

「なんで?」

「能力で身を隠す、誰かに見られている気がする」

「え?わかりました」

透過(ステルス)!』


みんなの姿が見えなくなったが皆が捕まってる感覚はある。

ピチュを達が見えなくなったからだろうか、誰かが出てきて辺りを見回した。その瞬間に、


「皆、離して!透過(ステルス)解除!」


と言うと共に皆離れ、ピチュをは出てきた何者かを後ろから捕らえた。


「ちょ!痛い!」


声を聞いた瞬間ピチュをは力を緩めてしまった。どこかで聞いたことのある声だ。そう感じたからだ。その瞬間力を入れられ、逆にピチュをが締められた。


「痛てぇ!痛てぇって!」

「ちょっとピチュ!大丈夫!?」


その声を聞いた瞬間、相手の力が緩んだ。その瞬間を狙って抜けた、お互い顔を見合せる。


「ん?え!?ピチュを!?」

「ん?あ!やっぱり!黒蝶(こくちょう)!」

「ん?え?…だ、だれ?」

「ピチュの知りあいとしかわからない」


ピチュをは構えていた姿勢を崩した。ひめりは困惑し、ウィッチは冷静に返す。


「なんでお前がここにいるんだ?」

「それはこっちのセリフ!なんでいるの!?」

「ちょ!ピチュストップ!」


ひめりが飛び込んで来た、一瞬何がしたいのかわからなかったが、


「まずこの人誰か教えてよ!」


と言った。そういえばひめりもウィッチも黒蝶を知るわけがないなと思った。


「こいつは黒蝶(こくちょう)。俺の唯一と言っていいほど少ないリア友の1人だ」


説明したのにひめりとウィッチは何か訴えたいような目で見ていた。


「ねえピチュを、この2人は?」

「この少し小さくて片腕死んでるのがひめり。で、こっちの少し大きいのがウィッチ。二人とも俺のネッ友だ」

「片腕死んでる言うな!」

「そこのちっこいのは?」

「私はバルンと申します。この世界のものです」


なるほどと黒蝶はうなずいている。


「ところで黒蝶、なんでここにいるんだ?」

「寝てて起きたらここにいた。3日くらい前から」

「飯はどうしてたんだ?3日も」

「そこら辺に成ってる木の実とかで過ごしてた。ピチュをはなんでここに?旅行?」

「旅行と言いたいとこだが違ってな。バルンに頼まれてこの異世界を救いに来た。ひめりとウィッチも同じ」


ピチュをはこれまで起きたこと、能力について全て話した。


「じゃあうちも能力あるかも知れないっとこと!?」

「可能性としてはね」


バルン頼んだと言った側からバルンは能力を確認していた。


「は?マジで言ってるんですか?!」

「どうした?バルン」

「黒蝶さん、やばいです」


ピチュを達は全く理解できなかった。どうやばいのか予想もできなかった。


「あの、伝説の能力『全知全能(オールパワー)』を持っています」


ピチュを達は一瞬固まった。何を言っているか理解するのに時間がかかった。


「「「えぇー!!!」」」

「え、まま待って、黒しょうさん、しょんなすぎょいの?!」

「ひめり驚きすぎ!口回ってない!」

「無理もないって、全知全能(オールパワー)なんだから!」

「え?なになにその能力?」


ピチュを達は興奮して口が回っていなかったと思うが能力を伝えた。


「つまり、やろうと思えば何でもできるってこと?」


うんうんとピチュを達は大きく頷いた 。


「うち最強じゃん!」


試しに何かやろ!とひめりが言い出した。するといきなり、


透過(ステルス)!』


黒蝶の姿が消えて皆で探してると、


「キャ!」


と、バルンの悲鳴が聞こえて見てみたら、バルンの服がはだけていた。


「お、おい!黒蝶!なにしてんだよ!」


俺は慌てて後ろを向いた。「透過(ステルス)解除」と聞こえて黒蝶を探した。


「すげー!こんなことできるんだ」

「全く。あ、そうだ!黒蝶、俺達とこの異世界を救わないか?」

「そうだよ!そんなにすごい能力があるなら役立てよ!」

「そうだね、じゃあご一緒する!」


俺達は黒蝶を仲間に入れ、ピチュを、ひめり、ウィッチ、黒蝶、バルンの5人で魔王城を目指すことにした。






「ねー、まだつかないのー?城遠くないー?」

「もう少しです、確認したとき城が見えたのでそれかと」

「黒蝶、弱音吐くの早すぎだ」


森の中に入って1時間半。黒蝶に会って30分もたたない中、黒蝶は弱音を言い始めた。


「ん?なんか光らなかった?」


皆で前を見ると確かに光ってる。


「太陽かな?行ってみよ!」

「ちょっと!待てよひめり!」


なんか嫌な予感がすると黒蝶は言った。その予想は当たった。光って見えたのは太陽じゃない、敵の攻撃だ。


「ひめり!しゃがめ!」

「え?わかった」


ひめりをしゃがませ攻撃をかわした。


『ウォール!』


壁を作りひめり以外を守った。安心したのもつかの間、次々に攻撃が飛んで来る。


「ひめり!一回下がって!」

『自然の力で、我らを守護せよ!暴風の盾(ハリケーンシールド)!』


ピチュを達はひめりの作った風のバリアに包まれ、敵の攻撃を全てかわせた。


「敵が見えた!遠距離いくよ!」

「ウィッチ任せた!」

『天を舞いし竜よ、闇を砕く(イカズチ)となれ!雷の槍(ライジングスピア)!』


以前より格段に大きくなって敵へ飛んでいった。すると、数十はいた敵が1匹残らず倒れている。威力も格段に上がっているようだ。だが反動が大きく、ウィッチの腕が一時的に使えなくなってしまった。


「ウィッチすげー!なにした!前と違う気がしたけど」

「いや、前と同じ。多分魔力の量が増えたからだと思う。最大威力にしたから」

「ウィッチのくせにすごいじゃん。うちもやる!」


と言いひめりが全力で回復魔法を使った。使ったとたんひめりは気絶してしまった。魔力を使いきって魔力切れ(マインドダウン)してしまったのだ。黒蝶に頼んで魔力を分けて貰いひめりを叩き起こした。


「みなさーん、この先2kmくらい先に魔王城がありますよー」


とバルンが上から言いながら降りてきた。


「まじ?いこ!早く行こ!」

「焦らないで」


黒蝶のテンションはおかしい時が多いからピチュをは気になってはいないが、ひめりとウィッチは気にしているようだ。






「でっけー!」


数分歩き魔王城についた。正門には何かが書かれている。


『門を通るならば何らかの方法で犠牲を出せ』

「は?ここまできて犠牲?冗談じゃねぇ!」

「いや、あの、ピチュを?犠牲ならもう出来てるよ?」


何言ってんだと思いながら後ろを見るとひめりが首を傾げていた。


「あ、ひめりの腕で行けんじゃね?もう機能しないしいいでしょ」

「だね」

「…え?」


と言いながらひめりの腕を犠牲にしようとするウィッチ。


「ま、待って!心の準備がぁ!」


心の準備が出来ない内に、ひめり腕を犠牲にし、扉を開けた。ひめりの片腕は本当に何もできなくなった。


「さ、さーて、行きますか」


涙目ながらも先陣をひめりが行った。

敵がたびたびいた気もしたが、黒蝶の『光の弾(シャイニングショット)』を食らって一撃で倒れて行く。


何かの部屋に入った所で、


『よう、久しぶりだな』


と、聞いたことのある声がした、上を見るといつだか追い払った魔王の息子がいた。


『この先に父さんがいるからな、ここで食い止めねぇと俺が死んじまう。最初から本気で行かせてもらうぜー!』

「す、すごい気迫!」


一度気迫に押され部屋から出されてしまった。ピチュをが反撃しようと部屋に入ると扉がしまった。


「なに!?」

『これで1対1。正々堂々やれるな』

「…これが狙いか」


ピチュをは魔王の息子とタイマンで戦うことになった。ひめりたちは大丈夫なのか、それが心配で戦いに集中できなかった。


「俺1人で…こいつに勝てんのか…?」

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