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土の四天王、冒険者に敗北する


俺は腐っている。比喩じゃなくて本当に腐っている。


体皮は腐敗が進んで泥のよう…例えるなら巨大な泥人形。顔にあたる部分には煌々とした真紅の両眼、そのすぐ下には口に代わる穴が空いている。



そんな化物が切り立った崖に掛かる吊橋の上に現れれば、愚かな冒険者は慌てふためき恐怖するであろう。



しかし、今回の冒険者は剣士♂。嫌悪感を全開にしつつ俺を見下すような目付きで見る…地味に効くからやめれ。



金髪のツンツンヘアーに持ち歩くのがかったるくなるような大剣。戦士タイプだな、面倒だけどやるか。



「魔王軍が誇る四天王の一人…土のカース=デッドリッヒ。」



目の前に金髪剣士対して名乗りをあげる。ちなみにコレやらんと怒られる。

まぁ、自分で言っといてなんだけど土ってよりも闇だよな…アンデッドだし。



「さぁ、腐敗させてやろう。そして、聖剣を前にして朽ちゆくがいい。」



お決まりのテンプレを決めた瞬間、炎弾が目の前の剣士から放たれる。

ヤッベ…俺ってば物理攻撃にはめっぽう強いけど魔法はダメなのよね。



「…か、カラダがクズレル。」



炎弾の着弾と同時に俺の身体は液状化したように吊橋から溢れ落ちる。

わざとである、魔法相手にやってられん…とっとと帰ってゲームでもしよう。



ん、ここからの騙し討ち?作業指示書にはそう書いてあるけど無理。

炎とかアンデッドと相性悪いし…聖剣を守るのが優先事項だし…



え、聖剣?祭られてる祠を土砂で埋めてやったから大丈夫。冒険者はほぼ全員通してるけど見つけたやついないし。



今回のヤツも猪突猛進っぽいし、見つけられずに帰って行くだろう。それにしても…魔王軍ってチョロい。

これで給与貰えるんだもんな。それも四天王の役職給付きでさ。



ん?性根が腐ってるって、だってアンデッドだもの。しゃーないわ。

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