四話チュートリアルで運ゲー
運営からお知らせ来てたけど俺やん……
ワールドミッションクリアしたん俺やん……
う○こ漏らしたん俺やん……
だが気にしてはならない。まだ俺がやったとはバレていないのだから、最後の以外……
オンラインゲーで序盤に目立つとろくなことにならないというのはわかっている。ゲームスタート地点でう○こ漏らしたやつが言うのもどうかと思うが……うぎゃーーー!!
とりあえず三太とフレンド登録をした。脱獄中に何度も三太から通知が来てウザかったのでさっさとしたのだ。
サンタ>もしかしてワールドミッションクリアした?
即バレしてて糞
まあ牢屋の中入ってるって言ったしそりゃそうか
というかどうごまかそう……思い付いた!
サキサキ<した、運ゲーでな
サンタ>また詳しく聞かせろよ、それで縁切るんは冗談やお前とゲームしたかっただけやからな
サキサキ>おう
いけた、ってツンデレかよ、まあええけど
それでう○こはバレてないみたいやな、でもいつかバレるよな……はははははーー
サンタ>それより冒険者ギルドでギルド作ってくれ、俺も入るし
フレンド申請したときにそれを頼まれてたんやった。
よし、冒険者ギルドへ行こう。そこら中にある看板に冒険者ギルドへ向かうための矢印があるから迷わない。
方向う○ちでも安心ですね。
それよりなぜだろう? 俺が歩くだけで人々が左右に別れ俺専用の道ができてゆく、その人々は皆、鼻をつまんでいるようだが……
「うわっ、う○こ臭っ……」
あーー、う○こか……しかしこれはどうしようにもない。
しばらく我慢するしかない。
それで道場でチュートリアルをやったらワールドクエストの報酬がもらえるらしい、また後でやろう。
ファンタジア王国第一の街シトラス
その冒険者ギルドへやって来た。
カウンターに並んでいた人達は俺のう○こ臭により逃げ出してしまった……
並ばずに済むのはいいんやけど、というか受付嬢さん
あんまり俺を威嚇しないでいただけますか?
「こちらぶぉーけんさギルドでしゅ、おふろはあひらとなっておりまふ!」
「……」
すごく嫌そうな顔をした受付嬢が鼻をつまみながら喋っているので何を言ってるのかわからない。
困惑していると奥から眼鏡の女性が出てきた。
「失礼しました、こちら冒険者ギルドなんでもカウンターです、用件をお話しください」
この人ニオイ耐性持ちか? なら用事を済ませてさっさと街から出よう。
「ギルドカードとギルドを作りたいです」
「承知しました。ではまずギルドカードですね、はい発行できました」
はやっ……この人はマジシャンですか?
いいえ、ギルドの受付嬢です。
まあゲームやから速いんやろうな。
「メインの生産系職業を選択してください」
生産系職業は重要ではない。どの職業にしてもどんな生産系スキルも取れるからね、これは名前だけだ。
そして俺は決めた。
「見習い錬金術師で」
響きがかっちょいいからね、サンタもこれらしいし、でもまだ見習いやけどな。
「かしこまりました、ではこちらでよろしいですね?」
PN、サキサキ レベル0 所属ギルド、なし
職業、戦闘メイン【冒険者】
生産メイン【見習い錬金術師】
サブ、なし
合ってます、というかPNの場違い感……
「ではこれにて登録完了です、こちらがあなたのギルドカードです」
ギルドカードというのはスマホのことだったらしい。紛失しても簡単に呼び出せるとか、すげーー
「続いてギルド結成には──」
(話が長いので略、公共のルールとかマナーを守れやとさ)
「ギルドの名前はどうされますか?」
俺はとっくにギルドの名前を考えてた、サンタに微妙な顔をさせたいのでこれにする。
「こちらでよろしいですね?」
ギルド名、フリーWi-Fi勢
「はい!」
サンタはフリーWi-Fi勢じゃないからな、どんな顔をするんやろな? 楽しみや
その後ギルドの説明をすっ飛ばして俺はギルドから出た。
「げろげろげろ~」
ギルドから出ると聞こえてきた。
我慢してくれてたんですね、本当にすいません……
う○こ臭に耐えたお姉さんに祝福あれ
チュートリアルをしに道場へとやって参りました。
冒険者ギルドのすぐ隣、というかこれをやらないと街から出られないそうなのでやるしかない。
「あれ?一人だけか、というかおぬしくさいのう」
雲に乗ってそうな仙人が白くて長い髭を撫でている。そして俺一人なのはもちろん俺がう○こクサイからだ。
「まあまあ、とりあえずやりましょう」
「そうじゃな、ほれ、これを振ってみるんじゃ」
木剣を渡された、とりあえず振ってみる。
なんか知らんけど軽くて振りやすいな、まあゲームやからかな?
「じゃあこれを斬ってみるんじゃ」
目の前に縦長の丸太が現れた。これを木剣で切れだと、バカなんですか? まあやるけど。
俺は横向きに軽く剣を振るう。
「バタンッ──」
「おみごと!」
まあチュートリアルですからね、こうなるの知ってたよ。
というかそろそろお腹がまずいかもしれない。
牢屋であんなに出したのに……我慢だ。
「それで最後にわしから一本取れたら斧をプレゼントする決まりなんじゃが……おぬし一人じゃとちょい厳しい」
でも逆におもしろいじゃないか? 難しいんやろ? なら一本取ってやろうではないか、俺の運ゲーでな。
「やります!」
「わかった、ハンデをやろう……思い付かないからそのままでよいか?」
「ごてーー、思い付かへんのかい!」
そのままハンデなしでやることになった。
というかお腹がまずいかも……終わるまで我慢するしかない。
終わったらすぐにギルドのトイレへ直行するぞ。
「それでは始める」
仙人は木剣を構えた、もちろん俺も構えている。
「はじめっ!」の合図で模擬戦は始まった。
「キーン、どてっ……」
俺は仙人に向かって木剣を振るうも弾かれてしまった。しかも手が滑って剣が飛んでっちゃった。
そのまま俺は尻餅をついてしまった。
ってちょっと待って、この体勢とこの衝撃はまずい!!
「ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅ~」
俺はケツから下痢便シュートを噴射してしまった。仙人に向かっていくう○この放物線が見える……
そして俺のう○こが仙人の顔面に直撃する。
「うがーーー、ちーん……」
「大丈夫ですか!? って死んでる……」
仙人死んじゃった! どうしよ……って逃げるしかないか……
俺はもらえる予定だった斧をもらい道場から逃走した。
そのころシトラス地下牢屋を探索している黒ずくめの男たちがいた。
「くさっ……なにこれ?」
「これう○こっすよ」
「汚なっ……」
地下牢屋には何者かの下痢便がそこら中に散らばっていた。
「マジヤバイっす」
「う○こねぇ……」
語彙力がないが彼らはこのゲームのガチ勢であり、考察勢でもある最強のギルド黒ノ宮隊のメンバーだ。
「俺わかっちゃったーー」
「なにがっすか?」
「犯人が」
「誰なんすか?」
「う○こ漏らしだ!!」
うん、違うよ、名前がね……
運営のお知らせ
ワールドミッション、ファンタジア王国第一の街シトラスの道場に潜んでいた大魔族仙人を撃破する、が達成されました。
これにより魔王復活イベントの時期が早まります。




