二十七話ラんち
運国祭が終わってから約一週間に及ぶメンテナンス、公式情報ではさっきメンテが明けたそうなのでインしましょう。
──ただいまメンテナンス中です──
おい公式! まあタイムラグぐらいあるか。
しばらく待ちましょうか。
俺はスマホを確認する。山岡さんとのチャット欄……
あの日から毎日挨拶してるだけ
なにもメッセージでやりとりできていない。
ってクソ、あんなことがあったけど距離が一向に縮まらない、でもゆっくり頑張りますか、いけそうやし。
ってそろそろかな
──ただいまメンテナンス中です──
おい!
まあもう一度入り直すと入れた。
さてと、なにが変わってるんですか?
運営からのお知らせ
メンテナンス延長のお詫びとしてプレイヤー全員に100レベルポイントを配布しました。
一部ゲーム内容を変更しました。詳細はこちら
詳細
リスキル防止のためリスポーン時にバリアを付与します。
種族、ウンキューを大幅に弱体化しました。
街の中でテイムモンスターを呼び出せなくなりました。
街の中にメテオが降らないようにしました、代わりにギルドホームにメテオが降るようになります。
一部モンスターのレベルを調整しました。
イベント時のPKにさらなる罰則を設けることになりました。
いくつかのバグを修正しました。
これ運営の人リスキルに怒ってる、特に俺にな……
それでもポイントはあるんよな340ポイント
このポイントをどうするかはすでに決めてある
う○ちだ!
行くぜ! なんのスキルが手に入るかなー?
-250ポイント、残り90ポイント
『【う○こクソード】スキルを獲得しました』
「は?」
意味がわからず声が出てしまった。
う○こクソードを具現化させることができるらしい。
なんすかそら、とりあえずギルドホームでやってみよう
俺はう○こクソードを具現化する。
『想像力が足りません』
「……」
システムメッセージに悪口言われたんやけど
まさか、リスキルのせい?
とりあえず森の入り口へ行くか、久兵衛の弱体化を調べるために
「ご主人、弱体化したというのは本当か?」
「そのはずやねんけどな……」
あんまり変わった様子がなかった……
小鬼のとびかたが前と一緒やったし、とりあえず小鬼狩りながらサンタを待つか
しばらくするとサンタがやってきた。
「よう、久兵衛どう?」
「あんま変わっとらん」
「俺の予想やとレベルが上の相手へのダメージ減衰が強くなったんやと思うな」
「それはあり得るな」「う○こパウダー」
う○こパウダーで答えるな、あげたけど
「それでギルドメンバー増やす計画やけど申請来てる?」
「数人来てるで」
今度遠征の予定があるんだが、そこで男一人はきついから男を募集するそうだ、って俺も男やぞ!
ミソラには偽ってるけど
「じゃあ、その人らを面接する、もちろん男だけな」
「了解」
その場で面接の日程を組んだ。
すぐ後にミソラも森へやってきた。いつの間にか服を買ってたようだ、俺とおそろいのチャイナドレス、色は深めの青だ。
「サキサキ、う○ちでどんなスキルゲットしたん?」
「あーー、そういえばう○ちスキル取るんやったな」
「う○こクソードってやつ取れたんやけど、なんか出せへんのよな」
俺はう○こクソードを具現化する。
「出たやん」
出ました、う○こ色の剣が……う○こは出てない、いやこれの原材料う○こやからあれ? わかんね
というか木剣を想像して作ったらこれができた。
想像力が足りないってそのままの意味やったんかい!
「それ食べていい?」
「ダメ」
う○こクソードは想像力次第で剣ならどんな剣でも作れるみたい、素材はう○こやけど……まあ使い方次第で最強かな?
そのあとは三人で小鬼を狩りまくった。剣術スキルの熟練度上げもできるみたいやし最高だ、これはう○チート認定
サンタは牙 (レア)を大量に獲得した。その運を分けてくれ、俺の運はう○こ……
ギルド面接の日がやってきた。冒険者ギルドには専用のスペースがあるのでそこを借りている。俺とサンタとハルヒが面接官、それで候補者は二人、運国にいた男で絞ったぞ。
おっと、ゼロ人目がやってきた。
「こんにちは、よろしくお願いします」
「帰ってください」
「ええーー、世界最強なのに?」
wayさんだ、なんか乗り込んできた。
「というか黒ノ宮隊は?」
「いつでもやめる覚悟はできてます」
「wayさん、なにしてるんっすか、帰るっすよ」
「ええーー」
layさんがすぐに連れ戻しにやってきた。
「もう一人目来るんで帰ってください」
「わかったよーー、じゃあねう○こ漏らしさん」
だからそれ名前ちゃうって……
そのすぐ後、一人目がやってきた。女だ……あれ?
「アカリです、PKが趣味です。ギルドガチ勢なくなったんで来ました、ってお前はう○こ漏らし!」
この顔には見覚えがある、シトラスの林で俺をキルしようとしたけど俺のう○こで死んだやつや
って、え? ギルドガチ勢のやつやったん?
でその見た目で男ですかい? ツッコミ所多すぎよ。
「お帰りください」
「帰れと言われる前に帰ってやる、次会ったときは絶対殺すからな!」
アカリは帰っていった、怖っ……
「……うん、次行こか」
「最後やけど……」
悪いやつじゃなければ即採用だ、頼む、普通の人来い。
二人目が時間通りにやってきた。見た目は普通の青年……
うん、普通だ、というかなんか見覚えがある。
どこで見たんや?
それで服が初心者のやつか、ホンマにどこで見たんや?
そして名前がう○ち……
俺のギルドにぴったしの名前だ。
「えっとう○こ漏らしさんたちこんにちは、ランチです」
う○こ漏らしと呼ばれたのはスルーだ、ネット上に俺がう○こを漏らす瞬間の映像が下痢便のように流れ出ているからだ……悲しい
「ってランチ? う○ちじゃなくて?」
「よく名前を見てくださいよーー」
PN、ラんち
どう見てもう○ちだ、まあランチなんやろうけど
「この名前にした理由はなんですか?」
「思いつきですね」
変なやつ、まあPKプレイヤーじゃあなさげやな。
もうこの人でいいだろう、と思うと横の二人も頷いた。
「スキルとかビルドを教えられる範囲で教えてください」
「スキルは不運で全部に平均的に振りました、なんでもやります」
「採用、これからよろしくお願いします」
不運で思い出したわ、運国祭のときに久兵衛にリスキルされてた不運すぎるプレイヤーや
「え? これだけでいいんですか? 応募した理由とか他に聞かなくていいのですか?」
「言いたいならどうぞ」
「自分フリーWi-Fi勢なんで」
「採用!」
これは運命を感じる。さて週末は例の遠征だ
もちろん内容は知らん。
手に入れたスキル【う○こクソード】




