表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/54

ちょっと話し合いは置いといて……



さて、サリエーゼ嬢やリズがユーリと挨拶を交わしてる横で急遽スライム達を呼び出して、兄をはむはむの刑に処しているオレです。


情けない悲鳴上げてるけど、泣きたいのはオレね! これから先、兄の関係者と会う度に噂を否定しなきゃいけない身になったんだぞ! 知らない内に知らない方々に、音も葉もない噂流されてたら、そりゃ怒るに決まってるじゃんか!!


暫くして、ぺいっとスライムから吐き出された兄は、しょんぼりしながらも少し不満があるのか、口を尖らせていた。


「……いや、でも、でもさあ、一部は(前世を含んで)本当のことだし……」


「ん? 何か言ったか、コラ」


「何も言ってないです! ごめんなさいっ!!」


はむはむの刑により、べちょべちょになった服のまま、兄は反省してます!との意味を込めて瞬時に起き上がり正座をする。


出先だし、これからの作戦には兄も必須っぽいのでスライム達にはむはむされていたのはほんの数分だ。それでもダメージは結構入ったようで、すっかり萎びれている。これに懲りて、オレを題材にするのは本当に止めてもらいたい。


「……ほー、スライム達を使っての私刑とはなァ。能力者にとってはたまらない仕置きだ、こりゃ」


ユーリは珍しいのか、床に群がるスライムを指先で突いていた。ぷにゅんぷにゅんと揺れながらも嫌がってないことから、ユーリは善い人認定されたっぽいね。良き良き。獣人とスライムの戯れって、ちょっとレアなのでは?


そんな事を考えながら、ふと思い付いた事を口にしてみる。


「因みに獣人にはどうです、これ」


「そうだなァ……体毛という体毛にスライム液がつくから、嫌がらせには持ってこいだろうな。まァ、そうなる前にスライムを切り裂いて脱出しちまうから、意味ないと思うぞ」


あー、やっぱりかぁ。運動神経抜群だし、強靭な身体に鋭い爪と腕力。根比べでは負けちゃうよなぁ。

スライムでの私刑は能力封じの意味が強いから、能力者とか人間向けなんだよねえ。獣人にも適用出来たら、ちょっと楽出来るかなぁと思ったんだけどな。


ほら、世の中には善人ばかりじゃないからさ。悪い獣人も中にはいるわけで。獣人相手に捕縛とか大変らしいので、コレが役に立てればなー、って。

浅はかな提案だったかなぁ。力ない人達には需要ありそうだと思うんだよねえ。


「ま、改良すればイケるんじゃねェかね。俺にはよく分からんが」


「ふうむ……大体、今のところの被験者が兄さんとウィルさんなので、新たな被験者を探し出して試行錯誤やってみようと思います」


前例がないから色々と大変だろうけども、やってみる価値はあるよね。やらない後悔より、やってみてから後悔する方が、こういうのは色々学べると思うし。何より、最近増えに増えまくっているスライム達の移転先が決まるかもしれないし!


そうオレが口にすればユーリは怪訝そうな表情を浮かべた。


「なんだ、そんなにスライム量産されてんのか」


「兄が色々と実験だったり、魔法を編み出すヒントに使ったりしたりでいつの間にか、家中にいましたね。話せる個体も出来たりして、ちょっとしたスライム専門店になりかけてます」


「いいのか、それ……」


「……まあ、気付いた時にはスライム満載な日々だったので。ただ、ちょっと数を減らせないかなぁ、と思い始めてる今日この頃です」


触感は気持ち良いし、話し相手にもなるので嫌ではないんだ。嫌ではないんだけど、何かこう他にも役立てそうな場所を与えたいなぁ、と。ほんと、色々役立てそうなんだよね、うちのスライム達は!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ