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【書籍化】男女比1:99貞操逆転ギャルゲーで男友達キャラに転生したけど思った以上に大変なんだが⁉  作者: マイヨ@電車王子様2巻【4/24発売】
第2章 男友達は大変だな~

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第19話 この2人、相性が悪すぎる

「おい橘。昼休みだから、男子専用ルームで飯を食うぞ」

「ねぇ橘。晴飛様と私が仲良くなるための作戦会議を昼休みにするわよ」


 昼休み。

 4限の授業が終わるチャイムとほぼ同時に、2人の男女がガラッ! と2組の教室の扉を勢いよく開けて、ズカズカと入って来る。


「虎嶺にかぐや姫……。他クラスの教室に入るんだから、『失礼します』くらい言えよ」


 もちっと目立たないで入ってこれないのかよ、この2人は。


「どうせ男なら目立つのは必然だろ。早く行くぞ」

「私は大女優だから、自然と目立ってしまうものよ。ほら、行きましょ」


 そして、2人とも揃いも揃って、こちらの話を聞かねぇな。


「さっきから小うるさいぞ女。橘は俺が一緒に昼飯を食べるんだ。どこかへ行け」

「あら。誰かと思ったら、昨日中庭のベンチでしょぼくれていた3組の男子じゃない。たしか社交界の場で一度会ったかしら。寝室家の御令息さん」


「そういう貴様は芸能人のかぐや姫か……。男子相手にその尊大な態度はなんだ」

「私は許されるのよ。なぜなら、かぐや姫だから」


「2人とも、ケンカするなら余所でやってくんない?」


 何で、他のクラスの教室に来てバチバチやり合ってんだよ。

 クソ迷惑だな。


「……橘っち。不入斗さんは昨日の感じから予想してたけど、寝室君はどういう事なの?」

「ああ……。虎嶺は昨日、ちょっと助けたら懐かれちまったみたいだ」


 3組男子と1組の有名女優とのケンカに呆気に取られる2組女子の面々を前に、三戸さんがコソッと俺に話しかけてくる。


 最近は、望まぬ交友関係が拡がってるな俺。


「行くぞ橘。男子専用ルームならば、この無礼な女も入れまい」

「橘は私と先約があるの! お弁当だって、特別にドラマのロケ弁で美味しいお店にデリバリーさせてるんだから!」


 そして、一切譲る気の無い虎嶺とかぐや姫。

 わがまま放題に育てられた名家の令息に、片や子役時代からわがまま放題だった有名女優。


 この2人、相性が悪すぎる。


「お二方とも。本日の橘君は、2組のクラスランチ会の予定があります。ここは、お引き取りを……」


 そして、そんな怪獣同士のいさかいの中に、学級委員長としての職責を全うせんと飛び込まねばならない多々良浜さん。


 本当、申し訳ない……。

 でも。今回は俺のせいじゃない気がします。


「それは、男の俺に逆らうという事か?」

「2組ごときが私に?」


「はい。それが私の役目なので……」


 怪獣2人から殺気を飛ばされても、矜持を以て向き合う多々良浜さん。

 でも、流石に怖いのか、かすかにその声は震えている。


 そんな多々良浜さんを前に、


「おい。俺のクラスの学級委員長を怖がらせるなバカが」


「イタッ! 母上にもぶたれた事ないのに!」

「痛いわね橘!」


「うるせぇよ。争ってても埒が明かないからこうするぞ」


 バカ2人の頭を引っ叩いて、唯一、ある程度は言う事を聞かせられる俺はとある提案をした。




 ◇◇◇◆◇◇◇



「ほら橘。私が頼んだケータリング食べなさい」

「ん。じゃあ、ちょっと貰うぞ」


「何で、そんな一口分なのよ! これ、結構高いんだからね!」

「俺はクラスの女子が、用意してくれた弁当のおかずを食べなきゃいけないの。予定外の物出されると、腹パンパンになるんだよ」


 文句をつけてくるかぐや姫を軽く躱して、俺はモグモグする。


「橘。俺の飯は?」

「知らん。かぐや姫のが余ってるから、それを貰えよ」


「なんで、私が用意した弁当を寝室の坊ちゃんにやらなきゃいけないのよ!」

「ふんっ。名家の俺に自分の食べかけを寄越すとは……。そんな事が出来るのは、友人のお前位だな橘」


 結局、俺の鶴の一声でバカ2人もクラスのランチ会に呼ばざるを得なかった。


 譲ることを知らない2人がガチャガチャやってたら、昼休みが無くなるからな。

 前世リーマンの俺にとって昼休みはかけがえのない存在なのだ。


 2組の女子の皆には悪いけど……。


「ふむ……。1組の観音崎くんみたいな仲良しこよしな男友達も尊いけど……」

「こういう俺様系男子とそれを軽くあしらう、ちょっと雑な感じの男友達関係も良い……」

「これは夏コミのネタが決まったわ」


 何やら嬉しそうにヒソヒソ話をしているようなので、とりあえずは大丈夫そうか。


「それにしても、随分と仲良くなったのね橘と寝室の坊ちゃんは。話に聞くと、アンタらクラス入替え戦でやりあったんでしょ? 気まずくないの?」


「お、そうだな。気まずいから、これからは疎遠に(もど)「橘と俺は、固い絆で結ばれているのだ。女には分からんだろうがな」



「「「「おぎゃああぁぁぁあああああっ‼」」」」


「うわ! クラスの半分が持っていかれた!」

「救護班! バイタルチェックを!」

「ダメだ! 救護班も倒れてる!」


 奇声を上げてぶっ倒れた2組の女子たちを、皆が必死に看護する。

 あ、俺の言動だけじゃなくても、ぶっ倒れたりするのね君たち。


 ちょっとジェラシー。


「……ふ、ふーん2人は仲の良い男友達って訳ね。でも、私だって橘と男友達なんだからね! 私の方が先だったんだから先輩なんだから!」


 そして、虎嶺の発言に、謎の対抗心を燃やすかぐや姫。

 いや、先輩って言ったって、1日程度の違いだろが。


「っていうか、かぐや姫は晴飛と仲良くなるための作戦会議をしたいんだろ」

「そうだった! 私ったら、くだらない事に時間を使っちゃった」


 いや、そうだけど言い方!

 2組のクラスの女子たちがピキるからやめてくれ。


 かぐや姫については、とっとと晴飛と仲良くなってもらわないと、いつまでも付きまとわれるなこりゃ。


 そう思いながら、俺は貰ったオカズを順次お腹に詰め込むのであった。

次、男子専用ルームで、ついに。


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