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【書籍化】男女比1:99貞操逆転ギャルゲーで男友達キャラに転生したけど思った以上に大変なんだが⁉  作者: マイヨ@電車王子様2巻【4/24発売】
第2章 男友達は大変だな~

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第13話 主人公様がお怒りやで

「あ~、昨日は濃い1日だったな」


 翌朝。

 ハイヤーでのいつものようにハニ学に降り立った俺は、朝日を浴びながら、そう独り言ちた。


 遅れてきた1組の新入生とレスバしたり、ギックリ腰の担任女教師を赤ちゃんプレイで癒し、女装した男の娘とデート。

 さらには、家なし子になってた女傭兵を拾って身体を嘗めまわしたり、その女傭兵の再就職の斡旋のために手遅れになったドMお嬢様に、女を殴らない事で怒られたり。


 イベントを1日に詰め込み過ぎだろ。


「おはようございます晴飛さ! って、なんだ、貴方でしたの。橘知己」

「おはようフニュウトちゃん。原作通りのキャラ通りのお前を見ると、何だか安心する自分がいるよ」


「だから、ワタクシの名はフニュウトではなく不入斗(いりやまず)ですわ! 不入斗輝夜! 何度言えば分かるんですの!」


 おっと。

 つい、安定のツンツンキャラを前に愛称呼びしちまったぜ。


「間に数話、濃いキャラやプレイが続いていて、きっとお前の呼び方忘れてる人も多いから、そういう威勢のいい自己紹介は助かる」


「何を訳の分からない事を言って。あ~、いるんですよね時々……。ワタクシの特別になろうとして、あえて変な愛称で呼んできたり、対等でございとばかりにタメ口をきいてくる輩が。貴方が男でなければ、とっくに社会的に抹殺しているところですわ」


「へぇ~、こわ~い」


 昨日は色々と性癖をこじらせた人たちと戯れてきたから、テンプレツンツンキャラの大女優様なんて、オーソドックス過ぎて、安心感すらおぼえる。


 俺も、このハニ学の世界にいよいよ染まって来てしまったんだな。


「貶しているのに、なんでそんな慈愛顔でこちらを見てますの……」

「ああ、いや何でもないよ。それにしても、ふにゅ……かぐや姫は、朝早くからどうしたんだ?」


「それは当然、晴飛様の朝のお迎えをするためですわ」

「あれ? 朝のお迎えは学級委員の江奈さんがやってたんじゃ?」


「彼女は今朝早朝に、胃腸内科を受診するから休むとの連絡がクラスのグループチャットにありましたの。そこで、私が、朝のお迎え役を買って出たのですわ」


「ああ……なるほど」


 きっと、江奈さんの休みに付け込もうとした他の1組女子を一睨みで黙らせたんだろうな、このかぐや姫は。


 担任女教師に腰痛サポーターを差し入れた後は、今度はクソチョロ学級委員長に胃腸薬のお見舞い品が必要だな。


「あっ! いらっしゃいましたわ!」


 学校の裏門から、敷地内の車両乗降エリアに入って来たハイヤーを見咎めたかぐや姫は、乗降エリアに飛んで行った。


 ──しかし、かぐや姫は晴飛に最初からデレデレだな。


 原作の、かぐや姫ルートはそんなんじゃないんだが。

 出会ってまだ1日しか経っていないのに、ツンツンが無いツンデレキャラなんて、存在意義すら無くないか?


 なんて、失礼極まりない事を考えながら、俺もなんとなくかぐや姫の後をついていく。


「おはようございます! 晴飛様」


「ああ、うん……。おはよう、不入斗さん……」


 朝からテンションがあからさまに低い晴飛が車から降り立つ。


 ──あ……。晴飛、思い切り昨日の事引きずってるな……。


 昨日は色々とバタバタしていたから、結局一人で帰った晴飛に何にもフォローの連絡とかしてなかったんだった。


「よう、晴飛おはよう。昨日は……」

「おはよう知己くん。昨日は、路上で引っかけたお姉さんと、夜までしっぽりやってたんでしょ」


 アカン。

 主人公様がお怒りやで。眼差しがめっちゃ冷たい……。


 まるで、浮気現場の証拠を握って追い詰める彼女さんみたいな冷酷さやで。


「いやいやいや、誤解だって晴飛。あの人は、ちょっと家の関係の知り合いで」

「なんでただの知り合いの人が、ハァハァ言ってたの?」


「それは、その……。あのお姉さんは外国帰りだから、色々と変な人で……」


 傭兵として、渚橋さんは海外を転戦してたって言ってたからウソじゃないもん。


「ふーん……。それで、あの後は結局、あのお姉さんとクレープ食べたの?」

「え? う、うん……」


 とりあえず、渚橋さんの誤解を招く発言については終わったようだが、晴飛の追及は続く。


「それって、あのお姉さんが食べたがったの?」

「うん……何日も食べてなかったみたいでお腹空かせてたみたいだから、放っておけなくてさ」


 見捨てておけない事情があったんだよと、俺は弁明を重ねる。


 が、しかし。


「ふーん……知己くんが御馳走したんだ。あのお姉さんには気前よく」


 あ……。

 要らん事、言っちゃった。


「今、『要らない事言っちゃったな』って思ったでしょ?」

「なんで、そんな俺の心の中をバシバシ読んでくるの⁉」


「知己くんが分かりやすいだけだよ。まったく、女の子にだらしないんだから」


 晴飛が頬を膨らませる。


 ちっちゃいショタっ子の晴飛が、全身で怒りを表現しているが、怒ってても小動物的な可愛さは抜けていないところは、流石は主人公様である。



「なんで男の子同士で痴話げんかをしてるんですの!」


 ──あ、ごめん。フニュウトちゃん。忘れてたわ。


「って、なんで晴飛は俺の影に隠れるんだよ」


 さっきまで威勢よく俺の事を糾弾していたのに、かぐや姫の存在に気づいてからは、途端に借りてきた猫ちゃんの晴飛。


 なんか、男友達の俺の前でだけは威勢良いのが、ちょっと可愛かった。

久しぶりの学園パートが何だかホッとする。


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