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【書籍化】男女比1:99貞操逆転ギャルゲーで男友達キャラに転生したけど思った以上に大変なんだが⁉  作者: マイヨ@電車王子様2巻【4/24発売】
第2章 男友達は大変だな~

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第9話 これは運命……

「これと、これも買おうかな。あと、これは色違いで持ってた方がいいから、黒と白の両方ください」


 前世では、お買い物デートくらいは経験したことがある俺だが、しかし、何で女の人っていうのは、服を買う時に、こう時間がかかるんだろうか。


 いや、晴飛は男だけどね。

 相変わらず、女子制服が似合い過ぎてて感覚がバグるな。


「よし。これで全部だね」


 店員さんが次々と商品を丁寧に畳んで、ブランドショップの紙袋に入れていく。

 その数は3袋くらいになりそうだ。


「随分な量だな。一体、いくらになるんだか……」


 まぁ、晴飛が選んでくれたんだし、ここは大人しく言われた通りに買っておくか。


「ああ。ここはボクが出すよ」

「え⁉ いや、これ。総額数十万円するだろ」


 さっき、試着室で着せ替え人形にされていた時に、チラッと値段を見たらとんでもない高額だったので、怖くて途中から値札は見ないようにしていた。


 なお、男の着せ替えショーなんて誰得なのでシーンとしては割愛した。


「いいの。こういう時は普通、女の子が出すものだから。男の子に支払いさせるなんて、それこそ怪しまれちゃうよ」

「で、でも……」


 いつになく強引な晴飛に、なおも、金額が金額だけに戸惑う小市民な俺。

 この世界で生きてきただけに、こういう所では晴飛に後れを取ってしまう。


「いいの。ママが買ってあげるから」

「まだ、ママネタを引きずるのかよ」


 さっきのネタをこする晴飛に苦笑する俺。

 だが、晴飛はここで真顔になる。


「知己くんは、こういう風にお母さんと買い物した事ないみたいだから、代わりになるか分からないんだけど……。でも、こうやって楽しい思い出は、今からでも積み上げていけるからさ」

「あ……」


 だから、さっきから晴飛はこんな強引だったのか。

 俺が服の買い方や手当金について疎いのを、俺が毒親育ちだと勘付いて。



「余計なお世話だったかな?」

「いや、ありがとう。じゃあ、この服、ゴチになります」


「うん」


 俺がお道化(どけ)ながらショップの袋を抱え込むと、晴飛も嬉しそうに会計を済ませた。


 晴飛の推察は、橘知己の親が毒親だという点が正解なだけだが、それでも、こうやって気遣ってくれることがありがたかった。




 ◇◇◇◆◇◇◇




「ねぇねぇ晴飛ママ~。クレープ食べたい~。晴飛ママのおごりで」

「一度おごってもらった途端に、随分甘え上手になるね知己くんは」


 ブランドショップを後にして再び雑踏に繰り出すと、そろそろ夕方を過ぎて暗くなり始める時間だった。

 ショッピングに時間がかかって夕飯前に小腹が空いたので、すかさずおねだりをする。


「おごりはどっちかというと食べ物の方が嬉しいタイプです」

「はいはい。夕飯前だから1個だけだよ」


「やった!」


 折角だから、トッピング全部乗せみたいなのにしよう。1個は1個だもんねと思って、クレープショップへ向かう。


 ──ん?


 ふと、視界の隅に入った人影に気づいて、俺は立ち止まって振り向いた。

 華やかなショップが立ち並ぶ通りの物陰に、うずくまっている人が見えたのだ。


「あの人……」

「知己くん⁉ そんな路地裏の方に行っちゃ危ないよ!」


「ちょっと確認したいことがあってさ。晴飛はそこで待ってて」


 止める晴飛に構わず、俺はうずくまっている女の人の前に立った。


 路上で体育すわりをして俯いているのは、少し薄汚れたブラウスにパンツスーツという出で立ちで、ショートカットのお姉さんだった。


 物乞いだろうか?

 いや、でも、このお姉さんの雰囲気。

 どこかで見たような……。


 自分の前に人が立ち止まっている気配を感じたのだろう。

 ゆっくりとお姉さんが顔を上げた。


「「あ!」」


 目が合った瞬間、俺とお姉さんは同時に気づいた。


「貴方様はあの時の!」

「うぇ⁉ 貴女は、寝室家の私設武装組織の」


 捨てられた子犬のようにうずくまっていたお姉さんは、この間、ハニ学に侵入してきてドンパチをやりあったお姉さんだった。


 ──マズい! 今は、銃も何も持ってないぞ。幸い、晴飛は少し離れた位置にいる。最悪、晴飛だけでも逃がして……。


 と、瞬時に戦闘態勢へ意識を切り替える。


 が。


「ハァハァ……私を分からせた人……こんな所で再会できるなんて……これは運命……」


 ん?


「あの時の下腹部への衝撃は今でも思い出します……。あの時、貴方によって貫かれた事で私は女にされたんです」


 いや、言い方!

 ただ、銃で模擬弾を腹部に撃ち込んだだけでしょうが!


 そんな誤解されるような言い方したら……。


「知己くん……そのお姉さん、何?」


 ほら~!

 心配してこっちに覗きに来た晴飛に、一番聞かれたらアカン所だけ聞かれちゃったパターンじゃんか!


「いや、そのだな晴飛……。誤解なんだ! この人は」

「ボク、もう帰る」


 テロリストのお姉さんに会敵した時以上に冷や汗を流しながら弁明しようとするが、晴飛の声は冷え切っていて取り付く島もなかった。


「えぇ⁉ クレープは?」

「そのお姉さんと食べれば? ふんっ!」


 そう言って、晴飛は怒って一人で行ってしまった。


分からされた小隊長の再登場。


ブックマーク、★評価よろしくお願いします。


また、新作『貞操逆転ギャルゲーに転生してヒロインのママ達ばっかり攻略してたらヒロインが病んだ』


もよろしくお願いします。

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