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【書籍化】男女比1:99貞操逆転ギャルゲーで男友達キャラに転生したけど思った以上に大変なんだが⁉  作者: マイヨ@電車王子様2巻【4/24発売】
第2章 男友達は大変だな~

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第3話 男の子だけの場所だから帰って……

「ちょっと! 何してるんですか⁉ ここは男子専用ルームの前ですよ!」

「うるっさい。ワタクシに指図するつもり⁉」


 男子専用ルームのドアを開けると、部屋の前で言い争う声が2つ。


 1人は江奈あやみ。1組の学級委員長だ。

 そして、江奈さんに食って掛かっている女の子が一人。


 やっぱりか……。


「ワタクシの事を、国民的女優・不入斗(いりやまず)輝夜(かぐや)と知っての狼藉ですか⁉ たかが、私がいない中で選ばれただけの学級委員長ふぜいが!」


 お~、原作通りの伸びやかに育ったキャラだなと、俺はゲームヒロインの不入斗輝夜を眺める。

 紫色のロングの髪を、手の込んだ編み込みでサイドテールにした髪型の美人さん。


 彼女はゲームヒロインの一人。

 さっき、自分で言っていた通りに、有名な女優さんをしている、周囲は自分をお姫様扱いして当然だというキャラだ。


 貞操逆転ギャルゲーに登場するのは軒並みチョロいんだが、その中でツンツンお高く止まっているので、ある意味希少という事で割とファン人気はあった。


 なお、ハニ学への入学は、女優の仕事の関係で遅れての入学になるという設定で、その辺は、ゲームのシナリオ通りだ。


 しかし、登場シーンは、こんな男子専用ルームの前じゃなかく、普通に1組の教室に、転校生的な立ち位置で初登場するはずだが……。


「あ、どうも初めまして晴飛さま! ワタクシは、不入斗(いりやまず)と申しま……って、ん? 随分とモブ顔の男性ですわね? 晴飛さまは絶世の美男子と聞いていたのですが」


「悪かったなモブ顔で」


 ホンマにこのお姫様は……。

 この男女比1:99の世界で、物怖じしないというか。


 だから、俺はこのヒロインは苦手なんだよな。


「た、橘君⁉ って、不入斗(いりやまず)さん失礼でしょ!」

「いや、大丈夫だよ江奈さん。気にしてないから」


 青くなる江奈さんに、これ以上胃痛の種を増やすわけにはいかないと、頭を下げようとする江奈さんを手で制す。

 まぁ、かぐや姫がクラスに来た時点で、既に江奈さんのストレスはマッハ越えだろうけど。


「それで、愛しの人の観音崎晴飛様はどこにいらっしゃるの? 昼休みにようやく登校できたというのに、昼休みに1組の教室にいらっしゃらないので、ワタクシ飛んできたのですわ」


 ああ、成程。


 晴飛が教室に居ないから、男子専用ルームまで来ちゃった訳ね。

 本来なら今頃は、2組とのクラス入替え戦が終わって団結が深まった1組は仲良く校内各所でランチ会をしている頃だからな。


 この時期はゲームでは、2組が再戦が出来る冷却期間中で、1組内は平和な頃なはずで晴飛も、クラスの皆と居るはずだった。


 じゃあ、そこまでの齟齬はゲームと現況の間には無いな。一安心。


「晴飛なら後ろに……って、何で隠れてるんだよ? 晴飛」


 後ろを振り返ると、晴飛は俺の背中にピッタリくっついて離れようとしない。

 まるで、行き愚図りする保育園児が親の背中に抱き着いて離れないみたいだ。


 晴飛は小柄だから、すっぽり俺の背中の影に隠れている。


「ここ……男の子だけの場所だから帰って……」


 俺の影から晴飛が、か細い声ながらも珍しく自分の意志を示す。


「え……あ……」


 予想外の拒絶の言葉を受けて、輝夜姫が固まり狼狽える。


 あーあ……。

 色々とタイミングも悪かったけど、いきなりギャーギャー騒いじゃうから。


「まぁまぁ、落ち着けってフニュートちゃん」

「ワタクシの名前は不入斗(いりやまず)ですわ! い・り・や・ま・ず!」


「あ、悪い。つい癖で」


 不入斗(いりやまず)って、初見じゃ、まず読めない漢字だからな。


 なので、ゲームファンはフニュートちゃんと呼んでいたのが、ミームとして定着したのだ。

 こう呼ぶと真っ赤になって必ず訂正してくるのは原作通りだ。


 まぁ、フニュートちゃんと呼ばれるのは、他にも理由があるのだが。


「さては、貴方が晴飛様を誑かしていますのね!」

「誑かすって何だよ……」


「そうやって、最上位クラスの晴飛様と仲良くして、男子専用ルームに引きこもらせて! ワタクシが必ず救い出してみせますわ!」


 ダメだこいつ……。

 話が通じない。


「違うっての」


「いいえ、違わないですわ! 同じ男であることをいい事に晴飛様に寄り添い、隣で一番の理解者みたいな顔をしていやがるのですわ!」


 まぁ、主人公様のお助けキャラだからそばには居なきゃいけないのは確かだが、男友達ってのは全くの別ベクトルだからな。


 女の子との恋愛的な意味での仲良しとは、字は一緒でも意味は全く違うから。


「いや、そんな事ないって。な? 江奈さん?」


「……私に振られても答えかねます……」

「なんで、そこで同意してくれないの⁉」


 どうして、複雑そうな顔をして押し黙ってるんだよクソチョロ学級委員長⁉

 そういうの察してくれる頭の良い子なのに。


 その後、騒ぎを聞きつけた教師陣が集まって来て、何とかこの場は収まった。

 その間、晴飛は俺の背中の後ろで、俺の制服の上衣の裾を掴んだままであった。


初手でやらかすゲームヒロインの行方は。


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