28話 ギリギリ
28章 ギリギリ
ぷつり
北斗は片手でヘッドホンをはずし、机の端に置いた。
そして、息を吸って、息を重く吐いた。
(あ、あぶなかった〜)
知っての通り、如月に渡したメモリは全て偽物だ。
だが、メモリのデータを作るときに失敗してしまった。
メモリは失敗したら訂正できない、習字の清書をしているみたいなことだ。
そのため、失敗を隠そうとパスワード制にしたのだ。
失敗した時は、作りが甘く、でも、修正はできない状態だった。
だから、失敗したやつの途中作をコピーし、作りなおしたのだ。
そして、それ用のサイトを作ろうとも思ったが、もう誰かによって作られていたため、それを如月に教えておいた。
(メモリのパスワードを伝え忘れたのは俺だから、自業自得だな)
北斗は苦笑いをした。
如月との電話が終わるとすぐに北斗は、目の前のパソコンに集中した。
ウイルスを避け、逃げて、情報をかっさらう。
その繰り返しをして、もう1時間になる頃、俺にチャンスが生まれた。
個人情報にくっついていたウイルスが少し離れたのだ。
俺はすぐに個人情報の場所へと向かった。
個人情報に向かっていることに気づいたのか、ウイルスはすぐに迫ってきた。
だが、ウイルスよりも北斗の方が先に個人情報についた。
そして、個人情報の隙間に入っていった。
流石に個人情報の中にウイルスが入るといけないため、ウイルスたちは追ってこなかった。
(ふぅ、ギリギリで勝てた。でも、これで【コメット】が誰かわかるな。海外の人かな?それとも、すごい実力のある有名な人?どうなんだろう)
北斗は個人情報を見た。
その時、北斗はあまりの衝撃の事実に目を擦った。
でも、事実は変わらなかった。
北斗はすぐに【コメット】のハッキングをやめた。
そして、数分ほど考え込んだ。
その時の北斗は理解不能な感情に包まれていた。
数分後。
北斗は離れを出て、ある場所へと向かった。




