気になる女の子(幼馴染み)が香水つけてる男子ってカッコイイって言ったのを聞いた俺は、香水の代わりに消臭スプレーつけて会いに行ったらの件
俳優が香水のCMに出てた時だった。
「へぇー香水つけてる男子カッコいいなー!」
スマホの動画に流れた広告に明るい声が教室にする。
周りは無反応だが俺だけは、ピクリと意識が反応する。
(・・・・・・なるほど)
スクールバックから財布を取り出しあける。
香水という単語さえ浮かばない男子高校生に
そんなオシャレ関係に金を使うという発想さえない。
そんな友が何かを察して言った。
「大丈夫だ、今ここには消臭スプレー (アロマの香り)がある」
どや!
数学ができない男の頭の中は、消臭スプレー→匂いするやつ→香水。なるほど
「いい働きだ、誉めてやろう」
「おう!友達だからな!」
早速友がシュー、と俺の服に向かって吹き掛ける。
すると、汗臭さから、あっ!という間に俺の匂いがアロマの香りに変化する。
「これは勝った!」
「ああ!頑張れよ友!」
放課後
彼女が一人で帰る隙を狙って会いに行く。
「よ!カナ!俺さ香水つけてみたんだ!どう?」
キラキラと目を輝かせ、わんこみたいな眼差しを彼女に向けるも
じとーと白い目、しつこい男に流されて
渋々匂いをかぐ
すると彼女は、
悩みだした。
どこかで嗅いだ匂いだなと。
(まさかお前)
引きつつ半笑いで
「ふざけんな、消臭スプレーだろそれ」
「・・・・コウスイダヨ」
「嘘つけ、てかなんでまた香水なんて興味持ったんだよ」
「CM見たから気になって」
「はぁ、」
彼女は俺を見て、恥ずかしそうに言った。
「別に今のままでいいよ」
どういうことかと聞く前に彼女は言葉を続けた。
「さあ、早く帰るぞ勇気」
「・・・・・。ああ!」
いつも俺は彼女に負ける、本当は見透かされてるのかもしれない。
まるで、手品師だ。
完敗だ。