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八
地球から遠く離れた星
その星はかつては美しい星であった。
地球と同じ様に文明があり。
そして同じ様に戦争があった。
戦争は激化しその星の消滅はカウントダウンを始めていた。
球体の脱出ポットの前で二人の知的生命体が肩を寄せ合い我が子を見つめ話す。
「大丈夫なの?」
「あぁ問題ない。」
「我々よりも、丈夫な種族はもういない」
「もし、危険がこの子に‥」
「いや、この子が行くのは地球と言って、安心な星だ」
「この子には幸せな人生を歩んで欲しい。公務員とか。」
脱出ポットの警報が鳴り始める。
そして、宇宙へ飛び立っていくのであった。
つづく