第一回 なんか銃を向けられた
俺は今、人生で最大の危機に陥っている。俺の目の前にはこっちに銃口が向けられた拳銃を持つ男が一人。
今の状況はというと、銀行強盗の人質になっている所である。他に2人捕まっている
なんという運の悪さだ……。
銀行強盗は金を出せとかなんとか喚いている。だがしかし、人間を人質にしたくらいでは金なんて銀行は出さんぞ。警察相手なら有効だろうがな。
俺もなんでこんな状況になっているのに冷静なんだ。もっと慌てるところだろうが。おそらくこのメンバーで最も落ち着いている。
俺は銀行強盗なんて自殺行為っすよと非常に冷めた声で忠告したが、男は聞く耳を持たなかった。まあ、当然ではあるがな。
銀行の人はまだ金を出さない。パトカーのサイレンがうっすらと聞こえ始めた。男はこれはまずいと思ったのか、一目散に逃げていく。
「おい、待て!このロープをほどいていけ!俺が捕まるだろ!」
俺は前科持ちではないが、あとの二人が前科持ちだ。おそらく俺もグルだったという事がバレてしまうだろう。
クソ、あいつめ…!
後日、逃げた男はおとり捜査官だという事が分かった。
どうも、四季冬潤とかいう者です。
自分の息抜き用の物です。
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