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いますぐヒモを解くから少し我慢しなさいっ!!

スティア「ちょっとちょっとちょっと!!」


青空鰹「ハァー・・・・・・今度はどうしたんですか?」


スティア「重要人物の私が出てきたのに、なんでリィンちゃんに触れられないのよ!! 今回はイチャイチャ出来るわよね?」


青空鰹「出来ると思いますよ・・・・・・多分」


スティア「多分ってなによ多分って!!」


青空鰹「それにこの作品の重要人物はリィンちゃんとセラさんだと思いますが?」


スティア「私は必要ないのっ!!?」


青空鰹「まぁ・・・・・・ネタキャラとしてぇ・・・・・・・・・・・・必要です・・・・・・・・・・・・・・・・・・ね。うん」


スティア「なによその歯切れの悪い言い方はぁぁぁぁぁぁあああああああああっ!!!!?」


青空「あ、用事を思い出しました。失礼します」(全力で逃走)


スティア「待てやゴラ“ァ”ァ“ァ”ァ“ァ”ァ“ッッッッッッ!!!!?」(全力で追いかける)

「これでよ・・・・・・いえ、もう少しだけキツく締めましょう」


もう少しって言っている割には、両手に持っているロープをグイグイと力一杯引っ張っている。


ほ、本当にお姉ちゃんを簀巻きにしちゃったよ。しかも作業が手早かった。もしかして慣れてるの?


「さて、これを外に出してくるので少し待っていてください」


なんですかその“いらない雑誌をまとめ終わったから、ゴミ捨て場に出してくるよ”みたいな言い方は!!?


「ちょっ、セラ!? さすがにそれは可哀想だよ!!」


「そうですか? ならこのままここに置いておきましょうか?」


「あー・・・・・・リィンの部屋の隣がお姉ちゃんの部屋だから、そこに入れておけば大丈夫だよ」


本当は簀巻き状態を解いてあげてって言いたいんだけど、また襲いかかって来るかもしれないから起きたときの様子を見てからにしよう。


「なるほど、リィン様の隣が・・・・・・やっぱり危険そうなので外に置いておきましょう」


結局外に置いて来ちゃうの!! ヒドいよセラッ!!?


「話してるところすまへんが、ウチは用が済んださかい。帰らせて頂くでぇ〜」


「あっ、イズナさん!」


「ん?」


「お姉ちゃんを送ってくださって、ありがとうございました」


ペコリと頭を下げてお礼を言うと、イズナさんはケタケタと笑ったあとに話し始める。


「気にせえへんでええよ。それにウチは面白いもん見れたから、ここに来て良かったなぁ。と思ってるで」


「そう言って頂けると助かります」


「それにこの事は明日の話のネタに出来そうやからなぁ〜。楽しみや〜・・・・・・ククッ!」


そんなことしたらお姉ちゃんの心がブレイクしちゃうから止めてあげてぇぇぇええええええっ!!?


「暇なとき顔出すさかい。気軽にせっしてなぁ〜」


「あ、はい」


「ほな、お二人ともさいならぁ・・・・・・ププッ!? ククッ!!」


「お、おきおつけて」


ああ・・・・・・明日話すのは確定したね。


そう思いながらイズナさんを見送った後に、セラに身体を向けて話し始める。


「リィンたちも寝ようか」


「そうですね。この邪神は私が運んでおきますので、お部屋の方へどうぞ」


「うん、わかった。イットウくんは・・・・・・犬小屋みたいなの買ってあげた方がいいかな?」


買えなかったら別の方法を考えないといけないしね。


「キュ〜」


イットウくんがそう鳴きながらリィンの足に身体を擦り付けてきた。


「う〜〜〜ん・・・・・・もしかして一緒に寝たいの?」


「コンッ!」


「それじゃあ、一緒にお部屋に行こう」


「コンッ!」


「セラ、おやすみなさい」


「コンッ!」


「はい。おやすみなさいませリィン様、イットウ様」


「それと、ちゃんとお姉ちゃんをリィンの隣の部屋連れてってあげてね。絶対だよ!」


「・・・・・・わかりました。リィン様の言う通りにいたします」


セラの不服そうな返事を聞いた後にイットウくんと一緒に自室に入ってからベットに潜り込み目を閉じると、イットウくんがベットに潜り込んで身体をくっつけてきたので優しく抱きしめながら頭を撫でる。


「フフッ 」


くすぐったい。でも気持ちいいし、暖かい・・・・・・。


イットウくんの温もりを感じていたら、いつのまにかスー、スー、と寝息を立てるリィンだった。



〜〜〜 セラフィスト side 〜〜〜


ドサッ!?


さてと、この邪神のおかたずけも終わったので私も就寝の準備をしましょうか。


「あっ!」


そう言えば私専用の歯ブラシがありませんでしたね・・・・・・まぁ、洗面所に予備があると思うので探してみましょう。ダメだったらあのタブレットとか言う道具を使って購入すれば良いですし、リィン様もそれぐらいのことなら許していただけると思います。


「寝間着の方は購入したらさすがに・・・・・・」


私は部屋に設置してあるタンスを開き、良さそうな寝間着を一着拝借すると着替え始める。


「ふむ・・・・・・サイズ自体はなんとか大丈夫そうですね」


しかし、胸がキツいせいで上から二つのボタンを止めないままになってしまったので、少しやらしい格好しまったがセラフィストは気にもせずに気絶しているスティアに顔を近づけるとこう言いだす。


「かつて強き者は自分の友にこう言いました・・・・・・“おまえのものはおれのもの、おれのものはおれのもの”です。その言葉に則り服を使わせていただきます」


そしてセラは自分の着ていた服を持ちながら脱衣所に向かうのであった。


同時刻、隣の部屋では。


「う〜〜〜ん・・・・・・ジャ◯アン・・・・・・・・・・・・うにゅぅ〜」


と少女が寝言を言っていたのであった。


・・・・・・おや? 洗面所で見つけた歯ブラシで歯を磨いていると、なにやらリィン様の部屋がある方からドタバタ物音がしてキーッ!! キーッ!! と喚き散らしていらっしゃる方がいるではありませんか。

まぁ、予想はつくのですが・・・・・・・ね。


「ペッ! 私が対応しないといけなさそうですね。ハァー・・・・・・」


口をゆすいで歯ブラシを洗ったあとに、性犯罪者予備軍がいる部屋に向かうと予想通り迷惑な女神が叫びながらのたうち回っていたのだ。しかも私を見つけるなり睨んでくるではありませんか。めんどくさいことになりそうですね・・・・・・ホント。


「ちょっとセラフィスト、どう言うことよ!?」


「どう言うことと申されますと?」


「なんで女神である私が簀巻きになってるのよっ!!」


それはアナタが暴走したからそうなってるんでしょう。しかしそう言ってしまうのとまた騒ぎそうですからオブラートに包みながら話しましょう。


「リィン様の身が危なかったので、このような手段を取らせて頂きましたが・・・・・・なに問題でもありますか?」


「大アリよ! 私がこんな見っともない姿をするなんてぇ・・・・・・早く解きなさいよセラフィストォッ!!」


おや? 中身が腐っていてもやはり女神、プライドが高いですね。


「ハァー・・・・・・このまま騒がれるとリィン様が起きてしまうので、仕方ありませんね」


「フンッ、わかれば良いのよ」


ああ、女神の笑顔を見ているとイラついてきます。殴って良いですか?


「口をタオルで縛ってからにしますね。たしか向こうに・・・・・・」


「ちょぉ、ちょぉ、ちょぉ、ちょっと待って! ちょっと待って!! 私トイレ行きたいんですけどっ!!」


おや、この期に及んでウソを吐くとはこの人、ではなかった。この駄女神は変なことには頭が回るようですねぇ。


「お、お願い解いて! マジで漏れちゃうってぇぇぇ〜〜〜っ!! ぁぁぁああああああっ!! 限界が近からぁぁぁぁぁぁああああああっ!!?」


涙目になりながら、ゴロゴロ転がったりウネウネ身体をよじったりしている。


このまま大人気ないことされ続けられたら、隣の部屋で眠っておられるリィン様を起きてしまいますね。このままチョップを喰らわせて眠らせ・・・・・・・いや、さすがにそこまでのは可哀相ですね。


「・・・・・・仕方ないですね。解くので動かないでください」


さすがにこのままにしておくのも可哀相ですね。


「は、早くして・・・・・・漏れるからぁ〜・・・・・・」


まだ演技を続けるなんて、懲りない人ですねぇ。


「ただし! リィン様に危害を加えようとするのでしたら、それ相応のお覚悟をしてくださいね」


冷たい目で見下ろすセラフィスト、その姿はさすがは元勇者と言っても過言ではないぐらいの風貌していたのであったが、スティアはそれどころではないのか顔を真っ赤にさせながら身体をプルプル震わせてる。


「ち、誓うからぁ・・・・・・解い、て」


「ハァー・・・・・・ちょっと待っててくださいね」


硬く結んである紐を解き始めたのだが。


「も、もう限界・・・・・・」


「えっ!? まさか!!」


騒いだり転がったり顔を真っ赤にさせてプルプル震えたりしている姿が簀巻きを解くための演技だと思っていたセラだったが、ここにきてようやく今までの行動が演技ではなく本当のこと気づいたのであった。


「いますぐヒモを解くから少し我慢しなさいっ!!」


「あう〜・・・・・・うぅぅぅ・・・・・・ん」


返事からして本当に我慢の限界がきているみたいですね、これはマズい。


「かくなる上は股の間を氷漬けにしてからトイレに連れて行く方法も考え・・・・・・止む終えませんね」


セラの手がスティアの腰辺りにかざされた瞬間、スティアは危機感を感じたのか顔を青ざめさせて泣き叫び始めた。


「ぎゃあああああああっ!!? 止めてっ!! が、我慢するからっ! 私、我慢するから早く解いてぇぇぇええええええっ!!?」


セラが慌てながら紐を解いた瞬間。


「うにゃああああああぁぁぁぁぁぁああああああっ!! トイレええええええええええええっ!!?」


と言いながら部屋を飛び出してしまったスティアを、やれやれと言いたそうに首を振ったあとに立ち上がり歩いて追いかけるが向かい側のドアの向こうから ふぅ〜。と言う変な声した後に ジャー!! と水が流れる音がしたので、トイレがここで駄女神が中にいるんだ。と察する。


ここがトイレなのですね。一応覚えておきましょうか。


「いやぁ〜〜〜、スッキリしたわぁ!!」


トイレから出てきた性犯罪者予備軍の笑顔が輝いて見えるのは気のせいでしょうか?


「ちゃんと拭きましたか?」


「拭いたわよっ!!」


「手を洗いましたか?」


「失礼ね! ちゃんと手を洗ってるに決まってるでしょう!!」


よかった。この女神に人間の常識があって。


「あ、それと」


「なによ?」


「お風呂にします? ご飯にします? それとも」


次の瞬間、右手を真っ直ぐに伸ばした状態で天高く掲げてからこう言う。


「就寝なされますか?」


「なによその右手は!?」


「就寝なされるのでしたら、この右手を使い首すじにある“すぐに眠れるツボ”を刺激しようと思いまして・・・・・・迷惑ですか?」


「迷惑どころか危機感を感じるわよっ!! しかも気絶の間違いじゃないそれっ!!?」


「まぁそれは冗談としまして、本当にどうします?」


「話しをそらしてぇ〜、人材選択をミスったかもしれないわね」


「私以外に候補がいたのですか?」


「いた! ちゃんといましたよ!! ・・・・・・でもね」


「でもね?」


「他の候補全員が護衛は出来ても家事が出来ないって言う致命的な欠点があったのよっ!!」


「・・・・・・そうなんですか」


「で! さっきの話し、お風呂に入るわ! 食事は向こうで済ませてきたからいらないわ」


「わかりました。ですがスティア様」


「なに?」


「くれぐれも変なことを考えないでくださいね。いいですか? く・れ・ぐ・れ・も! ですよ?」


「な、なななぁ、なによその目! お風呂入ったらすぐに寝るから安心しなさい」


「信用していいんですね?」


「あーもうっ! しつこいわね。もう行くわ!」


と言いつつ風呂場へと行ってしまったのだが、果たして大丈夫だろうか?


「心配なので行ってみましょうか」


気配を押し殺してお風呂場に向かって静かに歩き出す。そしてお風呂のドア少し開けようとしたときに、気味の悪い笑い声が聞こえてきたので私は気づかれないようにそっとドアを開けて脱衣所の中を覗き見ると。


『ウヘヘヘヘヘッ!! じゅるり!? リィンちゃんのおパンツゲットォ〜〜〜!!?』


度し難い変態がリィン様の穿いていたパンツを広げて顔を近づけて見ていた。


なにをしてるんですかあの駄女神は? 言って止めさせましょう。


「じゃあ早速! クンクンタァーーーイムッ!!」


・・・・・・・止めました、実力行使しましょう。


「鎖よ。かの者を拘束せよ【バインド】」


「うぎゃあああああっ!!? ちょっ、なにこれ? なにこれぇぇぇっ!!!?」


横たわって叫んでいるスティアに近づいて、上から見下ろしながら話し始める。


「なにをしていらっしゃるのですか、スティア様」


「セ、セラフィスト!! こ、ここここここれ・・・・・・これはその、あの」


「ハッキリ答えてください」


「そうっ!! リィンちゃんの服を洗ってあげようかなぁ。って思ったから」


ほう・・・・・・私に対して平気でウソを吐くとは、この駄女神は良い根性をお持ちしてますね。


「それで? まだ夜なのにですか?」


「夜でも乾燥機を使えば乾かせるわよっ!!」


「カンソウキはご存知ないのですが、先程の行動をしっかりこの目で見させて頂きましたよ」


「うっ!?」


「はしたないアナタにお仕置きしないといけないですね」


正座をしてからスティアを膝の上へ乗せる。そのあとスカートをめくり彼女のパンツを露わにさせると、そこに手をかざす。


「この格好、まさか!」


スパァァァァァァンッッッッッッ!!?


「いっっっっっっったぁぁぁぁーーーーーい!!?」


スティアはセラフィストの平手打ちがよほど痛かったのか、涙目になりながら海老反りになっている。あ

「っつぅ、【マジックキャンセル】・・・・・・あれ?」


解除魔法の【マジックキャンセル】を使おうとしましたか。前に作っておいた対抗術式を組み込んでよかった。


「なんで? なんで【マジックキャンセル】が効かないの!?」


スパァァァァァァンッッッッッッ!!?


「ヒギィィィッッッ!!?」


まぁ、三分の一ぐらい強度が無くなったから効果はありましたよ。とはあえて伝えないでおきましょう。


「あと九十八回残っているので、早く済ましてしまいましょう」


「えっ!? 九十八回って多過ぎ」


「問答無用です。我は風となりてこの身を速くする【ブースト】」


「ちょ、まっ!? それは洒落にならなぁっ!!」


スパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ・・・・・・・・・・・・


「ひぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」


こうして脱衣所から乾いた音と女性の叫び声が一体となり家中に響き渡っていたのであった。

スティア「・・・・・知らなかった」


青空鰹「なにがです?」


スティア「・・・・・・本当に知らなかった」


青空鰹「だからなにがですか?」


スティア「私Aカップだったのかぁぁぁぁぁぁッッッッッッ!!!?」


青空鰹「そうですよ。ちなみにセラさんはEカップありますよ」


スティア「なんでそう言う設定にしたのっ!?」


青空鰹「気分です」(ニヤニヤ)


スティア「コイツ、この前のことを根に持ってるなぁ〜」


青空鰹「ソンナコトナイデスヨ」


スティア「クッ!? セラフィストが私を見下しながら鼻で笑っている気がするぅぅぅっっっ!!!?」


青空鰹「いや、本当に鼻で笑ってますよ」


スティア「へ?」


青空鰹「ほら向こう」


スティア「あ! ・・・・・・ああっ!!?」


青空鰹「ね、鼻で笑ってたでしょ?」


スティア「ち、ちっっっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっ!!!!!!?」

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