少女マンガちっくな夢
少女マンガみたいな夢を見た。
悪の組織のアジトに潜入した。
仲間が中ボスと戦う中、私は奥のふすまを開けた。
中には電気鞭を持ったビジュアル系のお兄さんがいた。
全身黒い服。
ぴっちりしたズボンに、黒いシャツ。
その上にエナメル生地のジャンパー。
ネックレスは銀の十字架。
髪は肩に着くか着かないかの長さで、うっすらクリーム色。
瞳は金色。
電気鞭は蛇のようにくねくねして、からみついてくる。
しびれて体が動かなくなった。
そこに、無表情は青年が一人やってきた。
「兄さん、侵入者が。」
素晴らしい棒読み。
「てきとーにけちらしとけ。俺は忙しいんだ。」
「兄さん、初恋か。趣味が悪いね。」
そう言って無表情さんは去った。
「ふふ。美形は何をやっても許されるんだよ。」
ビジュアル系は不敵にほほ笑んだ。
「気に入った。お前を姫にしてやろう。」
「はて?」と私。
「俺は実は雷神なのさ。さっきの味気ないのは、弟の風神。」
ということは、神の家に家宅侵入罪したのか。
「お前にしびれたぜ。今日はお前は俺の姫。」
いつの間にか、私は紅い着物を着ていた。
「俺は神だから、何でも出来るぜ。お前の嫌いな奴は雷を落として殺したっていいし、欲しいものは何でも与えてやる。」
雷神の目は、うっとりこちらを見ている。
「兄さんベタ惚れだね。たちが悪いや。」と風神。
「なんでもくれるなら、チョコプリンが食べたい。」
と、私はつぶやいた。
雷神は神速で買ってきた。
「俺が食べさせてやるよ。」
プリンをあーんで食べさせてもらった後も、ネコかわいがりされた。