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第1章 01 名も無き国の住人

人生で初めて小説というものを書きました。

初めてながら試行錯誤して頑張ったつもりです!!

物語の構成上、最初の話は中々長いものになってしまいました、、、。

次章からどんどんとストーリーが展開していくので、ぜひ続けて読んでいただけたら幸いです。

                  


「はぁ、またこれだ。」差別的に送られる視線と冷たい態度が心につきささる。

 いまだに慣れないこの環境は、今に始まったことではない。しかし、朝一からこれをやられると。やはりきつい。気持ちがどんよりする。

 神様はなぜ僕たちにこんな意地悪をするのだろう。「はぁ」と僕はため息をつき、船の食堂で1人、朝食を摂る。


 僕は今、巨大な観光船「ノア」にのって、故郷「名もなき国」通称黒の国またの名を悪魔の国に帰宅途中だ。

 僕の故郷は周りに海、そして他の12の国々に囲まれている島国だ。今までどの国がこの島を統治するか決まっておらず、膠着状態が続いていた。しかし、近年の色彩化(国際化)と人権宣言により、1つの国として認めようという動きがでている。そのおかげで、今ではこうして観光船「ノア」が自分の故郷までの海路を繋げてくれているのだ。


 朝食を済ませた後、リフレッシュするために屋上に出た。

 その景色は「いつ見ても綺麗だなぁ」とつい口から溢れてしまうほど、世界は色鮮やかに美しく感じた。透き通った青い海とそれに浮かぶ各々の鮮やかな色(国)、自分には持ち合わせないものにとても惹かれていた。

 そんな時だった。


「君は本当にこの世界を綺麗に、いや美しく感じるのかい?」


ベンチに腰掛け、読書をしていた少女に突然話しかけられた。

あまりにも唐突な質問とひさびさに声をかけられたという事実が多少のパニックを生み、すくには答えられなかった。しかし、そんなことよりも少女の容姿にとても驚いていた。


 無いのだ、色が。


 少女は白髪の綺麗な白い髪と透き通った透明な眼をしていた。身長も小柄で、だれもが美しいと思える妖精のような容姿だと思った。

 しかし、これは本来おかしいのである。この世界クローマイルマは生まれながらに皆、外見や身体的特徴に、故郷の色が現れる。ちなみに僕は漆黒の髪と深淵をみるとされる黒い眼を持つ。この黒色が原因で、世界に闇をもたらすだの、悪魔つきだのと恐れられ差別されているのだ。

 立ちすくみ質問に答えない僕に向かって、彼女は続けて話した。


「私はこの世界を美しくは思えない。この世界はすごく表面的だ。どの色も私にとっては、ただの白黒だ。何も感じない。」


何をいっているのかさっぱりだった。けどその容姿に見合ぬ大人っぽさと少女の話す表情に、なんとなく寂しさと冷たさ、失望を感じた。なぜかとても青く見えた。


「君には、故郷についたとき、ある特別な出会いがあるだろう。その出会いを大切にするんだよ。君はきっと世界を美しく鮮やかなものにできる」


そう言い残し少女は、下の階へと消えていった。

 なんだったんだろう。なにを伝えたかったのであろう。そもそもなぜ少女が1人でいたのだろう。不思議な感覚を僕は覚えた。しかし、それよりも僕は彼女の最後に残した言葉に期待していた。年齢19歳=彼女いない歴の僕にとって、特別な出会いが童貞の卒業につながることを、、。そして家族と親友に再開できることを。



 あの不思議な出会いから一晩明けて、ついに故郷がみえてきた。黒の国とは呼ばれているが、それは人間だけの特徴である。他の国とは違い、すべての色が1色ではない。四季とよばれる独自の季節を持ち、1年を通して、その姿を変えるのだ。僕はこの衣替えをする様子がとても好きで、そこがまた美しく、色鮮やかだと思う。ちなみに今は秋で美しい橙色の葉が生い茂っている。しかし、周りの国は普遍的な思考を重要視するため、この環境を気味悪がるらしい。意味わからん。。。。


 出稼ぎで稼いだお金とおみあげを持って、すぐに家に帰った。

僕の家は割と都会に位置する。もっとも他国に比べて、黒の国は発展が遅れているため、世界的には田舎のようなものだ。懐かしの道を通り、約2年ぶりに町を歩いた。町の人々は、協力しあって過ごしていて、出稼ぎの間で感じられなかった温かさを感じた。しかし、住人の多くはご老人たちで、若い男性が見当たらなかった、そしてみんな細かった。


懐かしの「岩城」(いわじょう)の表札を横目にドアを開けた。

「ただいまー!帰ってきたよ~!」

そういうと、ドタドタと音を立てて、

拓晃ひろあきおかえりなさい。よく無事に帰ってきた。待ってたよ」

と母が涙ぐみながら出迎えてくれた。

その後ろから、ひょっこりと人見知りの弟が照れくさそうに

「おかえり」と言った。


 自分の部屋に荷物を置き、おみあげを持って台所に向かうと母が夕飯の準備をしてくれていた。

おみあげを渡し、喜んでいる弟の拓弥たくやに姉貴と父についてたずねると、二人とも仕事で帰りが遅くなるそうだった。なんでも父は新しい仕事を始め、山のほうまで通っているらしい。そして姉貴にはなんと彼氏ができたらしい。あの狂暴な怪獣に彼氏ができるなんて、、世間は広い。何より幸せならなによりだ。


夕飯まで時間があるのか、、、。

「母さん、明智の家にいってきてもいい?夕飯まで時間あるんでしょ??」

「んーーーいいよ」

少し迷いながらの承諾をもらい、母から伝言を受け取って、昔からの親友の元へ向かった。

 彼の家は黒の国の中でも、位の高い身分を持っていて、ごりっぱなお城に住んでいるのだ。なんともうらやましいことだ。そのため、大河の家までは30分ほど歩かなければならない。歩きながら外の自然を背景に昔のことを思い出していた。

 両親同士が仲が良かったために、大河とは昔からいっしょに遊んだり、学校に行ったりした。彼との一番の思い出は、クローマ(魔法)について2人で研究、発表をし、学校で金賞をもらったことだ。毎日徹夜する勢いで研究したことを今でも覚えている。あの頃は本当にたのしかった。


30分ほどたって、ようやくお城につき、コンコンと屋敷のドアにノックした。


「岩城 拓晃です。ごめんくださーい。明智あけち 大河たいが君いらっしゃいませんかー?」

 、、、

「あら~ 拓晃くん久しぶりね、元気にしてた??」


少し待つと大河の母、お牧さんが出迎えてくれた。


「いい身体してるじゃない。少し頼りがいのある男になったわね」

「今でも、身体を鍛えているの?」

「彼女できた?好きな人いるの?」

「外の国はどうだった?」


昔を思い出すような、お牧節(質問攻め)にあった。


「あ、あの実は今日、母から食事に誘ってほしいと言われてて、我が家で一緒に夕飯を食べませんか?たくさんお話しましょう!大河も連れて!」

「本当に!!ひさしぶりに会えるわ、本当に嬉しい!ぜひお願いします。、、、、けどごめんなさい大河は来れないわ」

「どうしてですか??」

「実は今大河、外の国へ魔法と剣術を学びに留学しているの。1年前くらいから家を飛びだして向かったんだけど、全然帰ってこないのよね~」

「え、そうなんですか!?それは仕方がないですね。ではお牧さんだけでもぜひいらっしゃってください!」

「分かったわ、じゃあ支度が済み次第、すぐに向かうわね」

「はい!」


大河には会えなくて残念だったけど、お牧さんに伝言もつたえられたし、ひとまず帰るとするか。

足早に自分の家に向かった。












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