2話 コマンド(シュワちゃん的なヤツではない)はチート
「ステータス！」
いい歳こいて恥ずかしい台詞を1人と三体の死体しかいないことをいい事に、元気よく口にした。
「……」無反応
恥ずかしい、メチャクチャ恥ずかしい
今度は心の中でつぶやく、コマンドと
目の前に半透明のスクリーン、見慣れたものだ
アイテム、ステータス、パーティ、所持金、禍石、MAP、etc
「こっちかよ…」
さらに念じる感じでステータスを選択する
レベル:2
職業:まほうつかい
力:10
魔:7
体:8
速:7
技:7
魔法・スキル
バレット、生活魔法、身体強化Ⅰ
格闘術Ⅱ、短剣術Ⅱ、射撃Ⅱ、隠密Ⅰ、察知Ⅰ
称号
異世界人、使徒
なるほど、テンプレだなぁと
比較対象不在の為、現在のステータスがどれほどのものかは分からないがレベルは積極的に上げていった方が良いだろう。
分からないものもあるがおいおいでいい
職業の「まほうつかい」もまぁ、想像の範囲内であろう。勇者や賢者、騎士、戦士なんかもあるんだろうなと、「魔法使い」ではなく平仮名なのは少し気になるところだが。
魔物を倒したことで自分に力が宿ったことを感じたため、今回の戦闘はチュートリアル的な物であろうと思う。
ステータス画面に気を取られていると三体のゴブリンの死体に変化が起きた。
死体から霧のようなものが出始めるとズブズブと崩れていき最後には消えていった。
死体のあった場所には小石のような物が３つのこされていた。
拾いあげると手のひらから体内に吸収されるように消え、コマンドを確認すると禍石の部分が30Ｐと変化していた。
この世界では魔石と呼ばれ、魔道具のエネルギーや核になるものとして利用・売買されているらしい。
神のような"何か"曰くこれをポイントに還元（吸収）するといい事あるらしい。アイテムとかスキルとか願い事が叶うとか…に交換できると…
完全に怪しい商法みたいでアレだがとりあえず変換（吸収）してみた。
とりあえずひと段落したのでこれからどうするかである。
クランの集団転移からはぐれた現在、異世界で救助を待っていても無駄であろうと判断し、コマンドのMAPを開く。異世界地図を縮尺して現在地のピンから近くの町や村などを探す。
直線距離で約30kmほどの所に町をみつけた。その手前10kmのところに村か集落的なものがあるので様子を見てそこを経由して行こうと思う。
鞘のない剥き出し短剣はどうしようか悩んだが、アイテムは手に取った物はアイテムボックス的なものに収納できて出し入れらくらくである。
MAP機能とアイテム一覧のあまりの便利機能に「異世界最高かよ！」と口に出して叫んだ。
指摘はやんわりとお願いします
