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第8話 マッタリ空間万歳!

「おはよう!昨日はゆっくり寝れた?」


寝起きの一声は、まるで以前から知ってるかの様なティナの挨拶から始まった。


(なんだコレ……美少女におはよう?それどんな〇ゲーよ!(*゜∀゜*)ムッハー)


今まで、自分が味わった事の無い状況に、マサキは変な所で転生した事をマジマジと実感したのであった。

大抵なら、魔法が使えたや、魔物を見たとか、チート能力があった!空中にステータス画面が写った!等で実感するものなんだろうが、そんな事はどうでもいいのであった。(笑)


新しい世界で、未知の能力にドキ胸とか、もうこの歳だし

ゆっくりしたいのである。(笑)

勇者とか英雄?や大賢者等は、若いのがやってくれれば良いのである。

出来る事なら、余生をのんびり暮らして、どこかで運良く身内に会えて、最期の別れを言えれば言う事無しであった。

(ここ迄を3秒位で考えた。)


「おはよう!ティナ」


(なんか照れるな……ティナって……リアルで外人の名前を呼び捨てにした事って無いぞ!いや、幼稚園の時あったかも……)


「寝る前に色々考えようと思ってたんだけどさ、色々あったから直ぐ寝ちゃったよ!」


(何か、自分の爽やかな返答が恥ずかしくなって来た……寝ちゃったよ!だって……(笑)


「それはそれは!おいおい考えれば良いんじゃないの?

取り敢えず、朝食作るからリビングに来てちょっと待っててね!」


ティナはそう言い残して、すぐ様朝食の支度をしに部屋を出て行こうとした。


「了解!なんか手伝う事ある?」


「ん~と……今は無いけど後で水を汲みに行ってくれると助かるかな。」


「わかった!じゃ後で場所教えてくれ!」


「良いよ~!」


(なんだコレ……何この展開……朝の夫婦の会話ですか?いや、これが男の勘違いと言うやつか!きっとそうだ、夫婦という前に昨日の事もあるから親子?的なのか?攻略よりも前に自分をよく知り進むべき道を見つけないとなぁ……)


「できたよ~」


食卓の上には黒パンと珈琲?なのかな、後サラダが用意されていた。


「いただきま~す!」


二人の声が重なり、如何にも幸せな朝の食卓って雰囲気になったのである。


(あ~……随分と一人暮らしが長かったからなぁ……こうやって朝を過ごすのも久しぶりだなぁ……)


「マサキ!早く食べないとパンが固くなっちゃうよ!」


考え事をしていて、マサキの動きが止まった事に気付いたティナは、容赦なくツッコミを入れて来たのであった。


「う、うん。食べるよ!」


モグモグモグモグ。


モグモグモグモグモグモグ


テレビ、ラジオ等は勿論無いので、かなり静かである。

家から少し離れた道も、車等は通らないので、時折聴こえる馬車の音しか聞こえないのであった。

(む~ん!美少女と朝のまったりタイム!ブラボー!マンセー!その時俺の中の全米が拍手した!)


モグモグモグモグ


「今日は髪の毛結んでるんだな。」


モグモグ……

手で口を抑えながら、ティナは「待って」の合図をしたのであった。


「うん、家事とかする時はいつも結んでるの。」


(昨晩は色々テンパってて全然気付かなかった……)


「ティナ!グッジョブ!」


マサキは自然とサムアップをしてそれに応えたのであった。


「ぐっ?じょぶ???て何?」


「えーと、えーと…良い仕事をした!的な言い回しだよ。仕事じゃ無くてもさ、好感度に繋がる事とかした時に言うんだよ!」


「なるほどね……という事は、マサキは結んでるのが好きなのね!」


「ま、まぁ……うん。間違いは無い。結ぶのは1つでも2つでも構わないし、金髪ポニーテールでも、ツインテールでもご飯は3杯行けますぞ!」

(この人直球しか投げれないのかな?)


「ポニーテール?ツインテール?て何?」


「髪型の名前で、後ろで1つ結ぶのがポニーテール。ポニーって種類の馬が居てさ、それの尻尾みたいな感じだからポニーテール。俺は高い位置が大興奮……間違えた、大好物だ!そしてツインテールは2箇所で結ぶのを言う。美しいツインテールは耳の位置よりも上で左右の結ぶ位置が離れている事!そしてストレートヘアである事が基本である!はぁはぁはぁ……」


「そ、そうなんだ……何か奥が深いのね……マサキ、眼が怖いよ……ぐるぐるって……」


ティナはパンと食器を手に持ち、怯えた顔でこちらを見ていたのであった。


「すまん。俺の趣向を語りすぎた……一旦落ち着こう。

今度さ今言ったツインテールやってみてよ!教えるから!」

(もうこの際キモがられても良いわ!リアル?金髪ツインテールでツンデレさせちゃる!)


「う、うん、わかった…(ドン引き)

でも何か安心したよ。」


「なんで?」


「だってさ、身内とは離れ離れで、しかも死んじゃっててさ、何処かも解らない世界に放り込まれてさ……お金も無い知り合いも居ない、頼る所も無いって状況でしょ?私だったら何も出来ないしずっと泣いてるよ……」


「いや、まぁ、それなりには歳食ってるし、色々理不尽な事も経験して来てるから、なったもんはしょうがねぇかな?って感じだよ。」


「前向きなんだね…」


(いやいやいやいや、俺めっちゃネガティブシンキングですが……なにか?)


「そんなことないぞ、前向きと言うか、成るようにしかならんからなぁ……半ば諦めだよ」


「諦めねぇ……何かを諦めてる様には見えないんだけど……ね!(笑)」


「そらそーだ!運命的な事は諦めてるけど、他の事は諦めて無いぜっ!諦めて無いぜっ!キリッ!」


「何故2度言うの……?」


「大切な事なので2度言いました……ハイ……」


「諦めない事は大切よね!」


「うん、某先生も仰ってた事だし(ニヤリ)」


「なんて?」


「諦めたらそこで試合終了だよ……と(CV西○知○)」


「あ~確かにね~。最期まで勝ちに拘らないと相手にも失礼だもんね~」


「左様!」

(安○先生の名言は次元を超えたぞ!)


「マサキさ~……たまにおかしくなるよね!(笑)」


「おかしく?何かおかしかった?」

(俺がおかしいのは、今更おかしいのでは無く元々だわ……)


「笑えるのおかしいじゃなくてさ、何か……切り替わっちゃう感じかな?

でも楽しそうだから平気だよ!」


(なん……だと……!偶にオタスイッチが入ってるのを見抜かれたか!

にしても、余りドン引きせず話を聞いてくれるなんて、いい娘やわ~……)


「あ、そうそう、飯食べ終わったら水汲み行ってくるから、場所教えてね」


「うん、ちょっと説明しづらいから一緒に行くよ!途中森もあるし。」


「じゃ宜しく頼むね!」



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