ここぞの最後の一手が出ない!
僕の好きな女の子には、それらしく僕の気持ちがほんのりと、、、!
相手の女の子に伝わるようにしているつもりだが、、、!?
彼女がどこまで、、、僕の気持ちが伝わっているのかは僕には分からない!
▽
僕の名前は 『仙道 明文』 25歳、恋愛に奥手な草食系男子。
彼女の名前は 『伊東 桜子』 21歳でバイト先で彼女と知り合う。
バイト先でも、凄く仲良く話すし二人でいても僕も桜子ちゃんも自然に
一緒にいれて、、、。
何気ない桜子ちゃんとの会話が僕にとっては、それはそれは居心地がよく、、、!
僕にとって、彼女の傍に入れる時が、何よりも1番幸せを感じる、、、。
『・・・でも桜子ちゃんは、どうなのだろう、、、?』
ふと、僕はそんな事を考えていた、、、。
僕が桜子ちゃんの事が好きでも、桜子ちゃんが僕の事を異性として
好きじゃなければ、、、?
そう思うと、、、?
不安で不安で、僕は桜子ちゃんに告白する事さえできない、、、!!!
*
そんな時、バイト仲間の島野君がみんなの前で桜子ちゃんに告白をした、、、!
『ここで! 俺から1人の女性に告白しようと思う!』
『えぇ!? なんだよ! なんだよ!』
『・・・えぇ!? ここでするの?』
『島野? その子誰だよ~!』
『俺の好きなのは、伊東 桜子! 前からずっと桜子の事が気になってて!
これって? “好きかも!?”って思ったら! ちゃんと俺の気持ちを桜子に
伝えないとって思ったんだ! 良かったら、俺と付き合ってくれないか?』
『ヒューヒュー』
『なんだよ! いつからお前ら、そんな関係になってたんだよ~!』
『・・・みんなの前で告白するなんて? デリカシーなさすぎじゃない?』
『なんだよそれ? 男が好きな子に告白してんだぞ! デリカシーがないとか?
そんなの関係ないだろ~!』
『桜子ちゃんはどうなの、、、?』
『・・・・・・』
『そりゃ~そうじゃない! 島野くん、もっと桜子の事! 考えてあげな
さいよ! こんな言われ方したら、、、? 桜子だって困るでしょ!』
『・・・ごめん、桜子! でもさ~よく考えてみて!』
『・・・・・・』
▼
まさか!?
こんな形で、バイト先の島野君に先を越されるとは思ってもみなかった、、、。
僕には、島野君のような勇気はない、、、!
『僕だって! 桜子ちゃんの事が好きなのに、、、!!!』
だけど、とてもじゃないけど、、、?
僕の気持ちを桜子ちゃんには言えそうにないよ!
・・・でもこのままだったら、、、?
島野君に、桜子ちゃんを取られてしまうだろうな、、、。
*
この事があってから、、、?
僕は桜子ちゃんと二人で話せなくなっていた、、、!
どうしても、島野君と桜子ちゃんの事が気になって、、、。
ヤキモチなのか、、、? 僕の自信のなさからなのか、、、?
僕と桜子ちゃんが二人きりになると、、、?
必ずと言っていいほど、島野君が現れるし、、、!
僕は逃げるように、桜子ちゃんのそばから離れて行った、、、!
▽
気持ちとはうらはらに、出てしまう行動が許せない!!!
『・・・でも桜子ちゃんの気持ちはどこにあるのだろう、、、?』
また僕はふと、そんな事を考えていた、、、。
*
島野君がみんなの前で、桜子ちゃんに告白して2週間が経った、、、!
桜子ちゃんは、島野君にもう返事をしたのかな、、、?
僕はただただ、桜子ちゃんが島野君と付き合わないようにと考えていた、、、!
【なんだか? そんな僕は凄くズルい考え方で、、、こういう自分が少し
嫌だなと思った、、、。】
・・・そうすると、、、?
島野君から僕に話があるからと呼び出された、、、!
『ごめんな! 呼び出したりなんかしてさ~』
『・・・あぁ、ううん、』
『俺さ~桜子からフラれたんだ! キッパリと【島野君とは付き合えません!】
ってさ~アハハ~笑えるだろう!』
『・・・いや! そんな事ないよ! 僕なんか島野君みたいに勇気ないし!』
『・・・でな! 桜子に言われたんだよ! 【私の好きなのは仙道くんなの!】
ってさ! だから、仙道! お前は桜子の事どう思ってんだよ!』
『・・・ぼ.僕は、その、』
『仙道! ハッキリ言えよ! 男だろう!!!』
『僕も桜子ちゃんの事が好きだよ!』
『フッ、やっぱりな~そうだと思ったよ! 桜子の事頼むぞ! 仙道!』
『・・・えぇ!?』
『俺が言うのもなんだけど、、、? 女の子ってもんわさ~好きな男から告白
されるのを待ってるもんなんじゃねぇーの!』
『・・・ううん、そうだね!』
『あぁ、』
▼
僕は、その事を島野君から直接聞いて、ホッとしたのと、、、?
僕から桜子ちゃんに告白なんて、、、!?
どうしたらいいんだろうって不安と入り混じっていた、、、!
・・・でもここまできたら、、、?
僕の気持ちを桜子ちゃんに言わないといけないなと強く想ったから、、、!
僕から桜子ちゃんに告白する事に決めた!
そう自分で決めてからは、、、緊張と不安で眠れない夜が続いた、、、。
*
そして僕は遂に桜子ちゃんに告白する日を迎えた、、、!
『あのさ、桜子ちゃん! 今日バイトが終わった後、、、用事とかあるかな?』
『えぇ!?』
『僕から桜子ちゃんに大切な話があるんだ!』
『うん、分かった!』
バイト先から近い夜の公園で、、、。
『ごめんね! こんな時間まで付き合ってもらって、、、!』
『ううん、いいの!』
『ああ、あのね桜子ちゃん、、、? ぼ.僕は、その、』
『うん。』
『前からずっと、僕は桜子ちゃんの事が、、、す.す.好きだったんだ!!!』
『嬉しい! 私も仙道くんの事が好きだよ!』
『・・・あぁ、ほ.ホントに、、、!?』
『うん。』
▽
やっと僕の気持ちを桜子ちゃんに言えて良かったと安心している、、、!
今は、僕と桜子ちゃんはバイト先の仲間にも公認の【癒し系カップル】
だってよくみんなから僕と桜子ちゃんはからかわれるけど、、、?
・・・でも今が幸せだな、、、!
ここぞの最後の一手がなかなか出ない僕に、、、!
島野君が僕に喝を入れてくれたのかな、、、?
今、島野君は別に好きな女の子が出来たとか、、、?
島野君にも幸せになって欲しいな。
最後までお読みいただきありがとうございます。