地獄(?)の始まり
ストックが無くなりました。あきらかに準備不足ですね。はい。ということでこれからは3~4日ごとに出来次第投稿します。土日などで頑張れればストックも作りたいですね。
「はぁはぁ、ゼイゼイ、」
オレは今、転生してから一番苦しんでいる。
「キツイ、、、」
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父さんのしごk、もといトレーニングが始まって1ヶ月が経った。
最初のほうは基礎体力を付けるための走り込みから始まり、精神訓練としてリアルに滝に打たれたりもした。現在の異世界は夏らしいので風邪は引かなかったが。
2週間ほどそんなことをすると、オレにあった戦い方探しも始まった。父さんは普通の剣はもちろん、幅が広く、大きい大剣やオレもよくしる日本刀(異世界では曲刀と呼ぶらしい。)メイス、ハンマー、槍、棍、しまいには鞭まで持ってきてそれぞれ1日に2.3種類ずつ試しに練習してみた。オレとしては王道らしく普通の片手剣、もしくは日本刀に憧れたのだが、どうにもオレは「切る」という動作が苦手らしい。どういうことだよクソ神、、、、、
1週間ほどオレの武器探しは続き、最終的にオレに合ったのは、
「むぅ。シン、よく出来ているぞ。」
「あ、ありがと父さん。」
「どうした、オレが褒めるのが嫌なのか?」
「いや、だって、コレなんか地味だし、、」
「まぁ気持ちが分からんことはない。が、お前は俺の息子とは思えんほど剣も曲刀もダメだったからな。だがソッチの才能はオレが見てきたやつらの中でもピカイチだ。」
「それは、コレを使う人自体そこまで数がいないからじゃないの?
」
「、、、、否定できんな。しかし才能はある。あるものは磨くしかない。」
「はぁ、、しょうがないか…。」
オレに才能があったもの、それは『レイピア』だ。
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補足
※「レイピア」・・・刀剣の一種。先端の尖った細身の刀身で、刺突用の片手剣である。レイピアは刺突に特化した剣であり、斬撃には全く向かない。下手に振り回すと折れたり曲がったりするので扱いが難しく、あくまで「突く」を基本とした立ち回りをして戦う。
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なんでかなーー。普通さ転生したらさ聖剣or魔剣or自分の能力で銃作って無双するでしょ。なのに、オレはレイピアだよ!レイピア持ってる主人公とかなんか残念でしょ!そもそもこれだとオレが主人公じゃない気がしてきたよ。シンくん泣いちゃう⤵︎(作者の偏見です。気分を悪くされた方がいましたらすいません。)
けれど、オレにはレイピアの才能は自分でも恐ろしいぐらいあった。剣の動かし方が考えなくても分かる、そんな感じだ。戦いの基本としての動きは全然だがレイピアを素振り(?)する分には父からも褒められた。
ちなみに後から聞いた話だかギルザールは最初から称号のおかげで予想は付いていたようだった。はよ教えてほしかったよギルザール様ぁ。そしたら鞭で藁人形を叩くなんていう羞恥を晒すことは無かったのに、、当然オレの黒歴史に刻みこまれた。
「とりあえずシン、これからは体の鍛えるよりも実戦に必要なことを教えていく。子供のころから鍛えすぎるのもよくないと言われているしな。」
「分かった。何から始める?」
「そうだな、まずは、、いくぞシン。」
そういいながら剣を抜く父さん、、、えっ
「父さん?!何するつもり?それ真剣だよ?!」
「今からオレが切りかかるからシン。死にたくないなら避けろ。」
「はぁ?やめて!オレ死んじゃう!」
「だから死にたくないなら避けろ。安心しろ急所は刃を立てないでやる。」
「無茶苦茶だな!」
「では、いくぞシン!」
「うわわわわわ!」
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そして時は現在に戻る。
シンは父ハルトに言われたように実戦に向けた訓練を続けていたがある日、雨の降る中で行ったので風邪を引いてしまった。
風邪、と聞くとそれほど大事に聞こえないが、異世界では人事ではない。なにしろ薬がないのだ。鼻風邪程度なら問題ないが高熱を伴うものだと、風邪を引いた者は自力の体力で抗わなければならない。治癒魔法もあるにはあるが扱える者は本当に1握り。この世界では風邪で死ぬというのも子供の内なら珍しくない訳では無い。
「むぅ。少しやりすぎたかもしれんな。」
「そうですよアナタ。熱はこれ以上上がりそうにないので大事には至らないと思いますけど、苦しいのは変わりありません。シンくんは私達の大事な息子ですよ。」
「分かっているリース。反省はしている、悪かった。」
「当分の間はシンに優しくしてあげて下さいね。」
「そうだな。」
リースはハーフエルフであるため精霊と交信できる。精霊は人間に干渉できないが人間よりも深く事象に干渉できるためリースは精霊に頼み、シンの様子を見てもらったのだ。
ちなみにエルフはこのことを魔法に応用し、自身の魔力を精霊に渡すことにより、精霊を使い通常よりも規模の大きな魔法、精霊魔法を扱うことを得意としている。
「シンくんの様子を見てきますね。」
「オレはギルザール様に報告してくる。もしシンの風邪が移りやすいものだとしたら少し問題だ。これからのことに用心してもらったほうがいい。」
リースはシンが寝ている部屋に行き、ハルトは屋敷へと向かった。
当人であるシンは、
(風邪ってこんなに苦しかったっけ?薬を飲むのと飲まないのでこんなに違うものか。まじで葛根湯とかバフ〇〇ンとかは有難かったんだな。くそ、マンガとかだったら幼馴染とか彼女が来るパターンなんだがな。ココ最近のことを考えるとそんなのないんだろうな。アリシアがいるがあいつはお嬢様だ、わざわざ移ってしまう危険をおかしてまでは来ないだろう。うう、悲しいなぁ。)
ドア「ガチャ」
リースが入って来たため思考は打ち切られた。
「シンくん、起きてる?」
「起きてるよ母さん。」
「大丈夫?何か食べれそう?」
「さっきよりはマシになった。少しなら食べれると思う。」
「そう、ならスープ持ってくるわね。」
本来ならぱ日本人としてお粥かうどんが食べたいが仕方がない。米の存在は分からないし、うどんも小麦粉はあるが麺類は見たことが無い。
「うー。まだキツイな、寝よ。」
オレは母さんが持ってきたスープを飲むとまた瞼を閉じて体力回復に務めた。
ここまで読んでくれてありがとうございます!
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前書きの通り次話は出来次第投稿します。




