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この異世界冒険譚の主人公はオレじゃないだと?!  作者: 茶々丸ex
ダンジョン編
22/30

2人の成長

少し開けると言ったな。あれは嘘だ。

アリシアとシンが学院に通いはじめてから3年が経った。



魔獣行進(パレード)以降は特に変わったことも起きず、無事に3年生となった。あえて変わった点を上げるとするならば2人の容姿だろうか。



シンは3年間で身長がかなり伸びた。170はゆうに超えているだろう。顔も子供っぽさが抜けて落ち着いた風貌になっている。男前な父ハルトの顔が母リースの遺伝子によっていい感じに整いイケメンに成長した。学院に通っている女子から告白されたことも何回かあったが全て丁重にお断りしている。



アリシアは益々美人になった。可愛いというより美しいという言葉が似合うようになり、体付きも出るところはそれなりに出て凹むところはしっかり凹んでいる。綺麗な金髪も腰の辺りまで伸びている。アリシアのことを美少女と10人が10人答えるであろう容姿をしていた。



今日は学院の卒業式であり、生徒が学院長から卒業証書を手渡され学院に別れを告げる。



実力も3年間でアリシアは特に上がっている。現在の2人のステータスは以下の通り



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シン(【】内はエンシェントエルフ時のステータス)


Age 15


Lv86


体力 1050/1050【2500】


魔力 710/710【0】


筋力 A+【S+】


敏捷 SS【測定不能】


防御 S【SS】


魔耐 A-【s】


【スキル】

風魔法適性Lv.7

血盟契約Lv.3


【称号】

暴君の子・聖女の従者・レイピアの申し子・エンシェントエルフの末裔・無双者・立ち向かう者・魔獣行進(パレード)の殲滅者

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


無双者

→魔獣相手に無双をしたことの証。1対多数の戦いでステータス上昇。


立ち向かう者

→誰かを守るために戦いに身を投じた者に与えられる。背後に仲間がいるときステータス上昇。


魔獣行進(パレード)の殲滅者

魔獣行進(パレード)の半分以上の魔獣を倒した証。魔獣行進(パレード)のときステータス上昇。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アリシア・ヴェルディベース


age 15


Lv64


体力 560/560


魔力 3000/3000


筋力 D


敏捷 B-


防御 C+


魔耐 SS


【スキル】

火魔法適正Lv.5

雷魔法適性Lv.5

回復魔法適正Lv.5


【称号】

名主の子・貴族・聖女・天才魔法使い・才媛・魔獣行進(パレード)を乗り越えた者・大魔法使い・癒しの女神


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


才媛

→急速に実力を伸ばした女性に与えられる。経験値取得が少し上昇。


魔獣行進(パレード)を乗り越えた者

魔獣行進(パレード)に居合わせて無事に生き残った証。魔獣行進(パレード)のときステータス上昇。


大魔法使い

→魔法の合計レベルが10を超えた証。魔法の威力が上昇。


癒しの女神

→1度に10人以上回復させた証。回復魔法の効果が上昇。




シンのエンシェントエルフ時のステータスにある【測定不能】の文字が気になるがアリシアはかなり成長したのが分かる。ドラゴンに単独で勝つにはレベル75以上が推奨されているため、まだドラゴンに戦いを挑むわけにはいかない。



予定通りにこれからはダンジョンに向かうことになっている。今は旅立つための準備をしている。



ダンジョンは学院のある街からさらに南に位置している。ダンジョンは地下に形成された巨大な迷宮であり、その全貌は未だに明らかになっていない。



今のところ過去に勇者のパーティーが第70層まで降りたことが確認されており第70層以降が存在するかは分からない。ダンジョンは下の層に降りるほど出現する魔獣の数も強さも大きくなっていく。



ダンジョンには至る所に宝箱が隠されていて、中には売れば一生遊んで暮らせる程の価値を秘めたものもあるという。ダンジョンに潜る冒険者のほとんどは経験値稼ぎが目的だが、そんなお宝を求める人も常に一定数いる。ロマンを求める男はどの世界にでもいるらしい。



アリシアとシンは荷物を纏めて明日の朝、この街を出ることになっている。馬車で3日もかかる道のりのため、準備は入念に済ませてある。



「明日はいよいよだねアリシア」



「そうね。やっと目標に近づけるわ」



「目標って昇華ランクアップすること?」



「それは通過点に過ぎないわ。本当の目標はそれのずっと先にあるの」



「ドラゴンを倒すことが通過点って、どんだけ大きい目標なんだよ」



「誰のせいだと思ってるのよ……」



シンの隣で戦うためだなんて言えない。



「何か言ったアリシア?」



「ううん、何でもないわ。今日はもう寝ましょ」



「そうだね。おやすみ」



「おやすみシン」



明日の朝に備えて2人はいつもより早目に眠った。



しばらくして寝ていたシンは異変を感じて目を覚ます。体が妙に重たい。正確には体の右側が。外はまだ暗く、本来ならまだ起きる時間ではない。



重みを感じる右半身を確認するとそこには可愛い寝顔でスヤスヤ眠っているアリシアがいた。



「いや待つんだ。冷静に考えるんだシン。まずはアリシアの状態の確認だ。」



シンは掛け布団をめくる。



「服はきちんと着ている。よかった」



安堵したのをつかの間、さらなるピンチが襲ってくる。



「ううん……」



アリシアが呻きながら体制を変えて更にシンに密着してくる。3年間で成長した果実がシンの体に押し付けられる。



「これは色々とまずい。何よりオレの理性が」



アリシアの着ている寝巻きの襟元についつい目線が行ってしまう。このままだと本当にまずいかもしれない。



危険を察知したシンはアリシアを起こさないようにそっと布団からでる。アリシアに綺麗に布団を掛け直し、自身はソファーで二度寝を開始する。



この後起きたアリシアがシンの布団で寝ているのに気づき、顔を真っ赤にしながら謝罪を繰り返していた。



「途中でトイレにいった後にね、そのね、寝惚けて入っちゃったのよ。ごめんねシン」



「気にしなくていいよ。けど今度から気をつけてね」



アリシアはしばらくモジモジしながら朝の支度を済ませて家をでる。



「この街ともとうとうお別れね」



「中々密度の高い3年間だった気がするよ。特に最初の1年間」



2人は予約しておいた馬車に乗り込んでダンジョンの方へと向かう。



街を出発して3日目、ダンジョンのある街「シャンデラ」に到着した。大陸中の冒険者が集まるダンジョンがあるため様々な種族の冒険者がいる。人族はもちろん、大きな盾を背負い、獣耳を生やした獣人族に長弓を携えた切れ長の耳をもつエルフ族、他にもアマゾネスやドワーフなど普段は見かけない人達を街では見かけることができる。



それぞれ目的は違えど、皆ダンジョンに夢を見ている。街の様子も質素剛健で効率を第一に考えたような作りになっている。王都のような煌びやかな装飾はほとんど無い。



アリシアとシンは街の門で入場料を払い、まずは宿を見つけることにした。ここにはそれなりの期間滞在することになるため拠点となる所を確保する必要がある。



理想を言えばダンジョンからも商店街からも近く、それなりにしっかりした宿を取りたいがそんな宿は全て満員状態だった。



2人は諦めてダンジョンからは遠くなるが新築でキレイな宿に1つだけ空き部屋があったのでそこを拠点にすることにした。



アリシアが受付嬢に話しかける。



「取り敢えず1ヶ月部屋を貸してください」



「ご利用ありがとうございます。朝食は無料ですが、それ以外の食事は有料となっております。大浴場はいつでもご利用可能です。部屋番号は205になります」



アリシアは部屋の鍵を受付嬢から受け取り、階段へと向かう。



「ああ、当店の壁は厚く作ってあるので安心してくださいね」



アリシアは受付嬢のセリフにクエスチョンマークを浮かべるが、シンにはその言葉の意味が理解できてしまった。首筋に冷や汗をかきながらアリシアの後を付いていった。



205と書かれたドアの鍵を開けて、部屋の中に入る。広さだけなら学院と寮よりも少し狭いぐらいだが部屋には最低限の家具しか置かれていないため、少しもの寂しい雰囲気が漂っていた。



シンが部屋を見渡すと予想通りの結果が待っていた。シンが言葉に出すよりも早くアリシアが震えた声で喋り出す。



「な、なんでこの部屋ベッドが1つだけなの?」



「元々1人用の部屋だったんだよ。椅子も1つしかないしね」



「あ、そういうことなのね。てっ、そうじゃなくてどうするの?」



「どうするって何を?」



既に察しがついているがあえて惚けてみせる。



「ベッドが1つしかないじゃない。だ、だからえっと...」



「オレが床で寝れば1件落着だな」



「それだとシンに悪いわ」



「あのなアリシア。君はオレの主人なんだぞ。ベッドを譲るのは当然だろ?」



「たしかにそうだけど…な、なら一緒に使えばいいんじゃない?」



「アリシア……自分で何言ってるか分かってる?」



アリシアの顔がポンッと湯気がでるかと思うほど赤くなる。



「わわわ分かってるわよ!!当然でしょ!!」



「分かってるならそんな突飛な提案しないでよ。オレは床で寝る。なんなら店に行って、毛布を何個か買ってくればいいだけの話だろ?」



「そ、そうよね。取り敢えずこの話は後でまたしましょ。それより街を見たいわ」



アリシアはまだ少し赤い顔で宿を出ていった。シンはため息を一つついて慌ててアリシアの後を追った。







ここまで読んでくれてありがとうございます。


よければ評価等よろしくお願いします。


私事情で少し忙しくなるため週二ぐらいの頻度になると思います。申し訳ありません。12月になればまた戻したいと思います。

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