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終末の魔王  作者: 南溟道人
3/17

狂った思想

何たる妄想であるのか。

畏こくも

至尊に。

余は何を奏したのか。

死に値する失態。狂態。

いかにも玉葱族や泡族にはミスリルを体に多く含む者もいる。

魔王がミスリル泡を殺戮して資源を手に入れるのは脅威ではある。

ではあるが。だから魔王に先んじて金属個体を討ってミスリルを回収するなど。王臣の考えることではない。

それだけではなく…

余は。

魔王一党が拠点とする猿族の街のいくつかを滅ぼすこと、魔王一党の戦闘訓練の機会を奪うために普通個体の玉葱族も戦闘能力の低い者は間引くこと。

精霊王城周辺に奇兵を差し向けて玉葱族に限らず必要に応じて生き物を除くこと…などを奏した。

主上は。

余の策は前世の記憶の反映にすぎず現世の余の本心ではないとして罪を問い給わなかった。

前世の記憶。だが余の前世にても殺戮は罪であった筈だ。

そもそも。魔王が玉葱族を殺戮したことを力を手にする儀式のように見る思考が何に由来するのか。

魔王一党は玉葱族を殺戮した。今はもっと強い種族…緑膚人、鉱山族、洞窟族…などにも被害が出ている。

魔王一党は。魑魅魍魎も。あるいは一度死んだものどもをさえ殺した。武芸者の金爪は古代王の墓を暴いて持ち出したもののはずだ。

妖魔害獣や鬼をいくら殺したとて、それで魔王一党の殺戮の罪が購われるわけはない。

そもそも。戦闘訓練や武芸や魔術の実験のために殺戮するという思想が狂っているのだが。

それに加えて…殺した個体の質と量の算術的評価で高いレベルが解放される。とりわけミスリル個体が評価が高い。

そのような思想…否。妄想は何に由来したのか?


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