1/1
ねぇ、あなたあたしと同じ目をしてるね。
あたしはある日、男の人を見た。
雨の降る中傘もささずに一人で真っ暗な夜道を歩くその人は、
何だか寂しそうだった。
小さなあたしはその人に傘を渡した。
今でもその人の目は覚えている。
真っ赤なくれないの瞳はあたしと同じものが写りこんでいた。
{孤独}
その紅の瞳はあたしをにらみつけ、いなくなってしまった。
今でもあたしの記憶に鮮やかに残る紅色。
あたしはそれから忘れられなくなって、
今度また会えると信じていた。
……それから何年か経ってあたしはその人を見つけた。
でも、またその紅色は生きていた。




