12 もやもや
初めてのパーティーでの旅は、
押し寄せる波のような刺激と安らぎの繰り返しがたまらない。
とても楽しい毎日だけど、ひとつだけ不満が。
モノカさんもノルシェさんも、
なぜか私を呼び捨てで呼んでくれない。
そりゃあふたりは誓いで結ばれた間柄かも知れないけど、
やっぱり、なんかもやもやしてしまう。
このあいだの孤児院での事件から、
メンバーの雰囲気が良い感じに変わったので、
そろそろ私のわがまま、
言っちゃおうかな。
かつて感じたことのない気恥ずかしさに、
ひとり身もだえする私。
この気持ち、なんなんだろう。
あとがき
リヴァイスという世界は、ひとりの少年がプレイしている仮想現実ゲームです。
彼は長い時間この世界を旅するうちに『鏡の賢者』と呼ばれる存在になりました。
お供のメイドさんは『伝説のメイド』と呼ばれております。
ここで暮らしている人々はいわゆるAIですが、それなりに大変なこの世界を楽しく生きているみたいです。
リヴァイスの物語は、そういう人々のあれやこれやを短編として紹介するものとなりそうです。
iPadのメモ帳につらつら溜め込んでいたショートストーリーや小ネタをひとつの世界にまとめようとしたら、こういう設定になりました。
整合性や何やらいろいろアレですが、お話しがまとまり次第投稿したいと思っております。
楽しんでいただけたら幸いです。




