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音芸神話 - yukito's side story -  作者: 七海 雪兎
第四章 -collapse-
32/69

Love is Eternity / kors k


永遠に続くものなどない。

私はそう信じている。

人はみないつかは死ぬ。

人が死ねば、そこで永遠は閉ざされる。

永遠を観測することが叶わない以上、どうやったって永遠に続くものなど有り得ない。

例え何かしらの物質が永遠を刻んだとして、それを観測することが出来なければそれは永遠とは呼べない。

何世代にも渡って観察を続けたとして、人々の視界が同一であるとは限らない。

今私が見ているものは君には見えていないかもしれない。

同一の人物が、同一のものを、永遠に。

それが出来て初めて永遠に続くと証明されるのではないだろうか。

勿論その永遠は、あくまで観測者にとっての永遠でしかないが。


……屁理屈かもしれない。

しかし信じることぐらいは許されるだろう。

「愛は永遠に続くのだ」と高らかに叫ぶ君を、信じられないことぐらいは許されるだろう。




何者も、永遠に続きなどしないのだ。

何事も、永遠の先に行き着くことはないのだ。




しかしながら「変わりつつ続いていく」ものならば、それは永遠を超えるかもしれない。

果たしてそんな状態を「続いている」と呼んでよいものか、甚だ疑問ではあるが。

それでも「変化」はきっと続いていくのだろう。

私のこの気持ちにも変化が訪れるように。

私のこの感情にも、変化が表れるように。


そんな矛盾を抱えながら、一輪の花を見つめる。


あの時私は、どんな気持ちでこの花を見つめていただろう。

今なら君は、どんな気持ちでこの花を見つめるのだろう。

不思議なものだ。

自分のことなのに思い出せない。

自分のことではないからこそ、思い出せない。


空で踊る花びら。

フラッシュバックする雪。

耳を撫でる風。

脳内を焦げ付かせる日差し。


この思い出もいつかは変わっていく。

劣化する。

美化する。

永遠などないのだと、私は否応にもなく思い知らされる。


私は変わる。

変化だけは永遠だから。

君を愛した気持ちも、永遠ではないのだから。











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