-ポンコツとの出会い-6P
「オレサマはなにも悪くないガウ!」
「そんなことないよ!」
「うるさいガウ! とっとと金を出せガウ!」
そんな言い合いをしていると、突然、毛玉が僕の指を思いっきり噛んできた。
「いったぁ──! なにすんのさ!」
僕は痛みを堪えながら、毛玉の首根っこを思いっきり掴み怒鳴りつける。
だけどそんな僕の抗議も虚しく、毛玉は指から滴る血を請求書に無理矢理押し付け、
「これで契約は完了ガウ! サッサッと二十万セクト寄こせガウ!」
と偉そうな態度を見せ始める。
なんというか……。うん、理解した。この毛玉はとても、金意地が悪いらしい。
ていうか、今ので解った! この毛玉はぼくの魂を守護するモノじゃない!
僕こんなに、守銭奴じゃないし、金意地も悪くないもん!
「…………」
そんな毛玉に呆れを覚え、じっと睨みつけていると、
「なんガウ? サッサと金出せガウ!」
毛玉は尊大な態度で喚き立て、どこからかとても〔臭く・茶色い〕土のようなモノを取り出し、僕に投げつけようとしてくる。
はぁ……、ほんと意味が解らない。僕はこの意味の解らない毛玉に、なにかを言ったり期待するのを諦め、机の上に置いてあった初支援金袋から一セクトだけ取りだし、毛玉に渡してみた。
「そうそう、それで良いガウ……。って! 一セクトしかないガウ! オマエ、喧嘩でも売ってるのかガウ!?」
一瞬、毛玉は一セクトで納得しかけたものの、一人ノリツッコミをしながら、セクトを床に投げつけ、再び唾を飛ばし激怒する。
なるほど。どうやらこの毛玉は、一応、数を認識することができるらしい。




