-ポンコツとの出会い-5P
母さんは優しく微笑みながら答える。
そんな母さんに毛玉も懐いているのか、ゴロゴロと嬉しそうに喉を鳴らしていた。
僕が眠っている間に、母さんと毛玉は仲良くなったんだな〜。なんて一瞬だけほっこりする。
だけどすぐ、えっ、ていうかこの状況で、毛玉のことを受け入れろってこと!? ちょっと待って!? 僕、まだ心の準備とかなにもできていないんだけど!? そんなことを考えながら母さんをチラリ。期待に満ち満ちた眼差しが返ってきた。
うぅ……。
「はぁ──」
うん、解った。名前つけようね。僕は深い溜め息のあと、渋々、名前を考えるために毛玉へ目を向けた。
僕が毛玉をジッと見つめていると、ふいに目が合う。
だけどその瞬間、毛玉はあっかんべーをして、プイッと顔を背ける。なにさこの生意気な顔! どーしてこんなに僕と性格まで真逆なんだよ! そんな憂いは自然と零れ、
「はぁ……」
深い溜め息として吐き出される。
「オマエ、オレサマのことジロジロ見すぎでキモイガウ! それに、オレサマの名前をつけるのかガウ? オレサマを投げ飛ばしておいて、まだイシャリョウも貰ってないガウ! そんな奴に、名前をつける権利なんてやらないガウ! 名前を付けたければ、イシャリョウ渡せガウ!」
そんな億劫な気分の僕とは対照的に、毛玉は無理やり母さんの腕から抜け出したあと、手書きの請求書を持って僕に判を迫ってきた。
「はぁ!? ヤダよ。キミが僕の足元にいたのが悪いんじゃん! キミにも責任があると思う!」




