-クトロケシスの邂逅-10P
そう言いクトロケシス神は、激しく揺らめき、僕が声を発する前に、
「申し訳ありません。時間のようです……。あなたは、来た道をずっと、まっすぐに戻りなさい。そうすれば、元の……せ……へ……ど……れ……」
そんな言葉を最後に、スッと姿を消してしまった。
残ったのは僕と白い空間だけ──
「えっと……僕これからどうすれば良いの?」
なんか勝手に現れて、勝手に消えたけど? それに、元きた道を戻れって言っていたけど、どこから来たかなんて覚えていない。
僕はしゃく然としない気持ちを抱えながらも、しばらく立ちすくんでいた。
でも、ここにいても意味がないというわけで……。よく解んないけどこっちに行〜こぉ! そんな楽観的な態度で適当な道を歩き始める。
何分経ったのか、はたまた何十分、何時間過ぎたのかも判らない。
だけど、歩いても歩いても、なかなかクトロケシス神が言っていた〔本来いるべき場所〕、元いた場所には辿り着かない。
そもそも、こんなにだだっ広くて白一色の世界の道なんて覚えれるわけないじゃん!? 道も一本しかないように見えて、見たことのない道あるし……。も〜少し、帰り道を解りやすくしてくれても良かったんじゃ……!? そんな不満を抱えながらも僕は、クトロケシス神の言いつけ通り、ひたすらに歩き続けた。
それから何十分、何時間かは判らないけど、突然、辺りが黒い空間に覆われ始め、吸い込まれるような感覚が僕を支配する。
なんかこんな感覚、つい最近もどこかで──。そう思いながら僕は、ソッと目を閉じ、身を委ね意識を手放した──。




