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-クトロケシスの邂逅-9P
「この世界は様々な平行世界で成り立っています。ですので、あなたの行動は、どの世界線でも異なり、神である私も全ては予測できないのです」
なんてクトロケシス神は脈絡のない話をし始める。
「平行世界──? なんですかそれ?」
「それはですね──」
クトロケシス神は、平行世界について教えようとしてくれたんだと思う。だけどその瞬間、微かにノイズが走るように小さく揺れ始めた。
そして、
「申し訳ないですが、今回はここまでのようですね。もう少しすると、あなたが居るべき元の世界へ帰る時間が来ます。私の説明では、納得も理解もできないと思います。それに、不安もあると思いますが、どうか運命に背を向けないでください」
クトロケシス神はそう言いながら、寂しげにほほ笑む。
「もう帰る時間……? それはどういう意味でしょうか……?」
「あなたは先にも説明した通り、まだ死んでいません。刻を止めていない者が、この地に長く留まり続けることは危険なのです。それに、あなたには運命があります。その運命に立ち向かうため、元いた世界へ戻らねばなりません」




