-クトロケシスの邂逅-3P
〔自身と生き写しのような人物に会うと、死ぬ〕と。
見れば見るほど、僕に似た女性。限りなく白に近い銀髪が腰でなびき、青い瞳で静かに佇んでいる。
逃げなきゃ! そう思うのに、体はそれを拒絶しているように動いてくれない。
そんな体の反応に僕は──。
死にたくない、死にたくない、死にたくない!
そんな思考が脳を埋めつくし、目元がじんわりと熱くなり、視界がボヤけていく。
逃げなきゃ! 逃げなきゃ行けないのに、どうして体は動いてくれないの!? そんな怒りが込上げる中、そんな僕に構うことなく、
「私はクトロケシス。あなたの中に宿るモノです。今、あなたが死の世界に行ったところで、運命はなに一つ変えられず、また時を巻き戻すだけ――」
そう告げ、カテーシーをするような動きを見せた。
「えっ、は? いや、あの、死にたくないです!」
だけど、パニックに陥っていた僕は、女性の言葉なんてなに一つ聞いていない。無我夢中でよく解らない願いをひたすら口にし、この国を守る神へ祈り続けた。
「えっと──、私の話を聞いてくれませんか?」
「いやです、僕まだ死ぬ勇気とかないんで! 僕を殺してもなにも良いことないですよ!? ねっ? だから──」
「──えっと……。安心してください。あなたはまだ、死んでいません。それに、私はあなたの姿を借りているだけ。私が居るからといって、あなたが死ぬことはありません。私はただ、運命について、伝えたいだけなのです」
「だーかーら──! って、え? 運命? なにそれ……?」




