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077-アーム・ド・リーパーとの遭遇と退避-1P
「カルマン! ヘレナ! なにかいるから気をつけて!」
僕はそう言うなり、ロザルトの鞭を具現化させる。
「……おまえの目は夜目も効くのか……まぁ、そうか──」
どこか引き気味のカルマンは、なにか言いたげな表情のまま、鎌を具現化させる。
逆にヘレナは、「リーウィン、流石ね!」なんて言いながらノリノリでリボルバー式ハンドガンを具現化させた。
あの二人に任せておけば、僕は特に動かなくても良いかも! なんてことを考えながら、黒いモヤが何体ほどいるのか確認する。
ざっと十……いや……二十はいる感じがする。
だけど、モヤにも種類があって濡羽色のようなものから、漆黒に近いものまで存在する。
あれは一体なんなのか? それよりも、数を知らせておいた方が良いかもしれない。
「ふ──」
そう叫ぼうとした瞬間、




