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-不法侵入と怪しい影-7P
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「キョカショ……カクニンチュウ……カクニンチュウ……カクニンデキマシタ。アナタタチハ、リンジ。セレンディブノサイオウブニハ、チカヅカナイデクダサイ」
ゴゴゴゴッ──
どこで産まれた機械かは知らないけど、リクカルトでは見かけないような、言葉を発する機械に僕はビクりと肩を揺らす。
が相手は機械だ。そんな僕の態度に気を止めることもしない。僕たちはそんな注意喚起を聞き、了承の意を唱える。
すると、これまたどういう仕組みか、大きな壁が真っ二つに裂け、僕たちを受け入れる。
僕たちが中へはいると数分後、また同じような音を立たせ壁が元の姿に戻っていった。
言うなれば、完全に閉じ込められたような形だ。
そんな感じで僕とカルマンは、正規ルートからセレンディブ内に侵入し、ヘレナは不法ルートから侵入したのち、適当なところで落ち合った。
「見渡す限り茶苗しかないわね」
ヘレナはもっと煌びやかなものだと思っていた。なんてあからさまに肩を落としながらも、