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-フェルはもしかすると物だったのかもしれない-7P

そんなことを考える僕とは裏腹にフェルはまた困惑する。


 「オレサマはイヌ……」


 困惑していたからか、フェルは魂が抜けたように白目を剥きながらも、どこからか棒状の茶色いナニカ……言うなればクレヨンに似たモノを出してきて、床にそんなことをメモし始める。


「ちょっとフェル!? それはダメ!」


 最初、なにをしているのか理解できなかった。だけどその棒状のナニカは普段、フェルが僕に投げてくる例の臭いナニカと同じことに気づき、僕は慌てて制止した。


「オレサマは投げ飛ばされて、ネコだ! イヌだ! タヌキだ! って言われて、謝罪もなにも受けてないガウ! まだコレで済んだだけ可愛いものガウ!」


 そしてハッと我に返ったフェルは、そういうなり、投げた張本人であるヘレナと、なぜか僕に「慰謝料を請求する」なんて、デジャヴを感じさせる単語を発したあと、初めてフェルと顔を合わせた時、同様の行動を取り始めた。


 僕は今回被害者だったし、ヘレナはヘレナでお金にルーズだったからか僕の分と称してフェルに五十万セクトほど渡していた。


 あんまりフェルを甘やかさないで。そう思うけどこれは僕のお金じゃない。ヘレナが良いと言うなら止めても仕方ないだろう。僕はそう諦めを覚え、そのまま見過ごした。


 大金を貰うとやることはひとつ。

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