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-ヘレナの意外な趣味-〔後編〕5P
ヘレナは歯切れ悪く僕の方をチラリと見たあと、口を閉ざし考える素振りを見せる。
「僕は?」
「あまり想像力がないから、ロザルトの鞭だけでいいんじゃないかしら?」
ヘレナは多分、悪気があったんじゃないと思う。かなり素の状態で、僕の心を抉るにはもってこいの言葉を吐き捨てた。
こう言うところがダメなんだよ。なんて言っても、ヘレナはキョトンとしてきっと理解してくれないだろうから……。そう思うと、僕の口からは溜め息しかでず、
「想像力がないは酷いよ……」
そう小言を漏らすので精一杯だった。
「まぁまぁ。リーウィンにはリーウィンにしかできないことがあるんだし!」
そんな僕をみて、ヘレナなりに僕を慰めようとしてくれているんだと思う。
たけどそれはそれでなんか悲しいというか悔しいというか……。
「そんな感じに慰められると僕……。なんかとても……」
僕はそんなモヤモヤを募らせながらも、最後まで言うことなく、肩をがっくしと落とした。
そんな僕の態度にヘレナは、