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ヘレナの意外な趣味-6P
僕はそう思い、口を開きかけた。
「これが三百五十七マグナム……九・一ミリメートルの弾丸よ」
だけどその前に、ヘレナが誇らしげな態度で振り返り、弾丸の説明をし始めた。
「あっ、えっと──そうなんだ」
僕は苦笑しながらも、これは聞く余地がなさそうだな。そう思い諦めた。
そのあとも試し打ちは続き、ヘレナは魂を、タナストシアに撃ち込んだミサイルランチャーに変え、これは、百二十七ミリメートルの弾丸よ。なんて説明する。
撃った方向にしか飛んで行かないのがロケットランチャーで、動く対象物もある程度、追尾して撃てるのがミサイルランチャーと言うらしい。
本当によく解らなくて頭が痛くなりそうだ……。だけど、ヘレナは興味のある話にはとことん説明したいタチ。僕が覚えるまで説明してくるから、なんとなくでも覚えてしまう。はぁ……。いつ終わるんだろ……。気が遠くなる……。