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071-懐かしい場所-1P
家に帰り直ぐ、僕は気を遣いすぎてかベッドにダイブし、そのまま夢の世界へ──。
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「おまえの運命とやらは、刻々と近づいている」
夢の中、またここか。そんなことを考えながら、僕は見たこともない場所に佇んでいた。
なぜ〔またここか〕と思ったのかは解らない。
でも、この場所を僕は知っている。そんな気がして仕方なかった。
暗い暗い闇の中。地面さえも闇に覆われ、足を地につけているのかすら解らない。
見渡したところで深淵しかないその場所に、なにかを求めることもせず僕は、ただなにもせず立ち尽くしていた。
だけど多分、僕がなにか言わなければこの空間から解放しては貰えないのだろう。
僕はそんな直感に近い感覚に従い、