-メテオリット襲来-2P
きっと大丈夫! そう思い込みたい一心で、緊張を吐き出すような息をひとつ。再び帰路へ戻った。
だけど、そんなおまじないになんの意味もなくて。太陽も沈みきっていなかったにも拘わらず、急に空が真っ暗闇に覆われ、確認する間もなく巨大な隕石が、こちらに向かって落ちてくるのが解った。
「なんだあれは!」
「隕石か……?!」
「あんなモノが落ちて来ればひとたまりもないぞ!」
「おまえたち、なにを呑気なことを言っているんだ! 皆んな急いで教会へ避難しろ!」
ナダイムの街がさらに騒然となり、誰もが我先にとフォルトゥナ教会へ向かって避難を急いだ。
「ママァ〜!」
混乱のさなか、親とはぐれた子供の泣き声が微かに僕の耳に伝う。
遠目には、その子供の母親らしき人物が近くにいて、同じように悲壮感を漂わせながら探している。だけど、人混みの中で再会できないもどかしさが漂うだけ。
そんな親子を目にし、僕は一瞬、助けに入ろうかと、なんて悩むけど、誰もそんな親子には目もくれず、自分の命を守ることに手一杯な様子で教会を目指して走っている。
そんな混乱の中、僕が助けに行ったところで人混みに流されてしまうだけ。そんな本末転倒な結果が簡単に想像できてしまう。だから動かなかった。ううん、自分の意思で動かなかった。
そのくせ、誰かあの親子を助けてあげて! そんな他力本願な祈りを捧げる。
だけど、なにかの物語のようにここでヒーロー登場! なんてご都合展開が訪れる訳もなく──。




