-メテオカフェ-5P
ルフーラの中で、僕の評価はかなり低いらしい。
多分この〔使えない〕は、僕がなんらかの拍子に鞭を具現化できなくても。という意味合いじゃなく、役に立たないという意味合いで言っているんだと思う。
そんな空気をルフーラから感じ取れる。
なにさ、なにさ! 僕よりも具現化のことを知ったのは、あとだったのに、僕より上手く使いこなせるからって! そんな毒を心の中で吐きながらも、事実だもんね。と納得してしまう僕がいた。
だけどそれと同時に、どうして僕は思い通りに体を動かせのか。そんな疑問を持つ。
毎回メテオリットを見ると、無意識に足が竦んで、体に鉛をつけられた様に重たくなる。クトロケシス神もカルマンも、僕は成長しているって言っていたのに僕、自身なんの実感も持てない。
どこが成長したのかと、聞いても「直に判る」としか言わなかった。
「うーん。ヘレにゃんにも聞かなきゃだしにゃ〜」
そんなことを考えていると、クルトは眉を下げながらヘレナを仲間外れにするのはよくないと言い、この話は一旦、保留となった。
「解った」
ルフーラはどこか複雑そうな表情で、そう一言。
あっ、もしかするとルフーラは僕たちに聞いたんじゃなく、クルトにデートしようという意味合いで聞いたのかも。
そう思うと、なんとも言えない罪悪感に苛まれた。
だけどルフーラは、それを飲み込む様な一拍を置いたあと、
「そう言えば、エグル・アードラーのことについて知りたかったんだっけ?」
なんて、無理やり話を変えた。