-ルフーラたちと-6P
でも、クルトもそっち系は滅法ダメだったから二人して絶叫した挙句、恐怖で一歩も動けなかったらしい。
最終的には係員の人に助けて貰って、リタイアしたとのこと。
あ〜うん、なんだろう? このポンコツっぷりは……。なんというか、クルトは想像できるけど、ルフーラも一応、ちゃんと人間だったんだなって僕は自然と安堵した。
そのあともファントムハウスの話を聞こうとしたんだけど、ルフーラがまだ聞くの? もう充分でしょ? そう言いた気に睨みを効かせてくるから、僕はさりげなく空気を読み、
「あっ、そう言えば! ムーステオって、クルトしか従業員が居なかったりする?」
会話を変更した。
「前まではおやすみにゃかったけど、新しく入ってきた子のお陰で、こうして休みが貰えるようになったにゃ!」
クルトは知らなかったでしょ? なんて誇りながら、嬉しそうに教えてくれた。
当初、信用もないその子をどうするか、マスターは決めかねていたらしい。だけど短期ということもあり、最終的にはその子を雇うことにしたらしい。
そんな話を聞かされれば、どんな子なのか気になる! 男の子なのかな? 女の子なのかな? 僕はドキドキした気持ちを抱えながら、
「ルフーラはその子に会ったことある?」
興味本位で聞いてみた。
「基本的にクルトが休み日は二人で出かけてるから知らないし、興味もない」
ルフーラはクルト以外の人間には全く興味がないっぽい。ということは──それ以上聞いてもなんの収穫も得られないということ。
なんというか……思ったよりルフーラって、一途なんだな〜。なんて関心すら覚えてしまった。
「そっか……」
そんな会話をしていると、どうやら目的地に着いたらしい。クルトがピタリと足を止める。
そして、「ここだにゃ!」そう言い指を指す。
クルトの指の先には、〔メテオカフェ〕という名前のお店があり──