614/1664
ファントムハウス5〔ルフーラの憂鬱〕4P
「あんた、なに言ってんの? このファントムハウスは二つのルートに分かれているから、なにがあってもリーウィンと最後まで会えないよ?」
そう言っちゃたんだよね。
僕がそう口にした瞬間、ヘレナめちゃくちゃ目を開いて、そんなの知らないんだけど? って言いたげに、
「え!?」
なんか言うもんだから、
「え、じゃなくて。張り紙あったじゃん」
そう事実を口にしたんだよね。そしたら、
「そんなの知らないわよ!」
なんて、逆ギレも甚だしい態度で、目をぱちくりとさせてキョトリと首を傾げて……。みるみる殺る気を消失しちゃってさ。もうそこから大変。
「こんなところで立ち止まってるのもアレだし、早く行こ」
そう言いながら僕はクルトの手を引きながら進んでたんだけど、
「きゃっ!」
ってヘレナがびっくりする度にクルトも
「にゃああああああああ!」
なんて驚いちゃってもう収集つかなくなったのね。で、自分がクルトを驚かせていたって言うのに、