-ファントムハウス4-〔カルマンチーム2〕8P
「なにするガウ! このデクノボウ!」
僕とフェルは痛みのあまり、カルマンを思いっきり睨みながら不満を捲し立てるように吐き続けた。
だけど、そんな僕たちの怒りなんてカルマンは知ったこっちゃない。心底面倒くさそうな溜め息をついたあと、僕たちの頭をこれでもかとポコポコ叩いて、たんこぶを五個くらい作りあげてきた。
なんでカルマンは直ぐに手を出すかな! ほんっと最低! そんな不満を抱えながら拗ねていると、
「ほら早く行くぞ」
カルマンはそんな僕たちを置いて先に進もうとする。
カルマンのあんぽんたん! でべそ! 僕は、内でそんな罵倒を零しながらも、こんなところで置き去りにされるなんて堪ったもんじゃない! そんな焦りを覚え、必死にカルマンのあとを追った。
そして、なんやかんやとそのあともあったけど……僕は三時間くらいかけてファントムハウスをゴールした──。
だけど、ゴールした場所には既にヘレナたちがいて……
「どうして、もういるの?」
僕は首を斜めにしながらルフーラに確認した。
「はぁ──あれは災難だったよ……」
ルフーラは、思い出すのも嫌、そう言いたげな表情で──