-ファントムハウス4-〔カルマンチーム2〕6P
そうドギマギとしながらカルマンのあとをくっつく。
そして、なぜかカルマンに腕輪のようなものを渡されて装着したあとから、ロザルト出せなくなってるんだけど……。僕、もしかして具現化できなくなった!? えっ、なんで!? 僕はその腕輪が原因なんて全く頭になくて、目をギュッと閉じ、カルマンに誘導してもらった。
ひんやりと頬を撫でる風に、気味の悪い呻き声。そして、フェルの叫び声──。視覚を閉ざしているからか、恐怖が倍増していく。
だけど、今の僕に目を開けるだけの度胸はない。僕は必死にそんな恐怖に耐えていると、
「あなたの魂、美味しそうね……」
そんな声が微かに耳を打ち、僕はゾッとした悪寒と共に、「いやあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!」と大絶叫した。
その声にフェルも驚いたのか、「ひにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」と間の抜けた声を発する。
その声に僕は余計に驚き騒いでいると、
「オマエ、驚かすなガウ! 喧嘩売ってるガウか!?」
なんて、かなりイライラしているのか、毛をブワッと逆立て、フェルは僕に威嚇し始める。
だけど、元はと言えばフェルが悪い。