604/1665
-ファントムハウス4-〔カルマンチーム2〕2P
えっ、なんで? 僕どうしてここにいるんだっけ!? どうしよう、僕死んじゃう……死にたくないよ!? えっ、この女性なんなの? どうして僕に近づいてくるの? おかしくない? 僕の恐怖はもう爆発寸前。そんな僕の思考なんて無に等しい。
ファントムハウスに入っていることすら忘れ、命の危機を前にロザルトの蔓を床から生やし、女性の行動を制止した。
その瞬間、
「えっ、ちょっと待って? なにこれ!?」
慌てふためく目の前のお化け……そして、ゴーンッと再度、鈍い痛みが僕を支配した。
「あっ!」
その痛みもあってか、僕はようやくファントムハウスに入っていることを思い出し、直ぐにロザルトの蔓を消した。
だけど、急にロザルトの蔓が出てきて自分を縛り付けるもんだから、そのお化け役の人が逆にパニックになっちゃって、リタイア口へ逃げるように飛んで行った──。
「おまえ、あれほど言ったのになぜロザルトを出すんだ、このバカ!」