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ファントムハウス3:〔カルマンチーム編〕-7P
鉛のように僕の足に張り付き、ズボンの裾はなぜかネバ〜とした液体と、水でビショビショ。
多分これは、鼻水と……そんなことを考えている暇なんてない。
「えっ……?」
僕はそんな声を発しながらも、恐る恐る振り返り──
「ぎゃあああああああああああ!!!」
そう叫ぶ。
僕の肩には、骨が見えた指が軽く置かれ、暗がりの中で白塗りの女の人の顔が。いや、なにこれ!? 待って!? どうして、僕の肩に触れたの!? おかしいよね!? いや、おかしいよ! もうヤダ、もうお家帰る! 帰るったら帰るんだ! 僕は頭を真っ白にさせ、パニックのあまりカルマンの服を引っ張っり叫び散らかす。
「おい、だから引っ張るなって」
「無理! もう僕、無理だから! お家帰るから! おうち帰る! ヤダ、もうほんとヤダ!」
そう言い、ロザルトの鞭を具現化しようとした瞬間、
「おまえなぁ──これは作りもんだ。それはやめておけ。怪我をさせたら洒落にならないぞ?」
カルマンはそう言い、行動を制止した。
「だって!」